位置情報関連のソフトウェアを提供するPitney Bowes Softwareの日本法人であるピツニーボウズ・ソフトウェアは8月6日、オンプレミス環境でのWebマッピングシステム導入を容易にし、ビジネス情報を地理的に分析する専用ツール「MapInfo Pro」で作成した分析マップをサーバ上で共有してブラウザ経由での閲覧を可能にするサービス「Spectrum Spatial Analyst」の出荷を開始したと発表した。

「Spectrum Spatial Analyst」クライアント画面

同サービスを利用すると、専用ソフトがなくとも、社内で作成した地理データや分析マップへ、PCやスマートフォンなどの手持ち環境から常にアクセスできる。公共的な情報を告知したり、ビジネスユーザが企業内の地理的なデータを同じチーム内メンバーだけでなく、組織外の市民、顧客、パートナー企業などと共有する場合に利用可能。

またシステム導入後、アプリの開発やコーディングなしでWebマッピングを実現でき、ユーザはブラウザがあれば、プラグイン不要でインタラクティブなマップを閲覧できる。また、オープンスタンダードな規格であるWeb Mapping Service(WMS)により公開されているマッピングサービスを取り込み、サービスで管理する自社情報と重ねて表現するなど、ほかのサービスとの連携も行える。

ユーザ管理機能もあり、分析結果のさまざまなレイヤについて、アクセス可能なユーザ階層の規定が可能なので、情報によって内部利用に限定したり、外部までアクセス可能に設定したりすることができる。

さらに、BingMaps(道路、空中写真、ハイブリッド)やOpenStreetMapなどのタイルマップをサポートし、これらのライセンスも製品に含んでいる。Spectrumのマップタイルリングサービスを経由することで、自社が保有するベースマップでのシステム運用も可能。

サポートする動作環境は、OSはWindows Server 2012 R2 64bit、Linux Ubuntu 14 64bit(いずれも32bitシステムはサポートしない)、ディスク容量1GB、メモリ3GB以上、CPUは4CPU以上。

クライアント対応ブラウザは、Internet Explorer8~11、Mozilla Firefox33以前、Google Chrome38以前、Safari7.05(Mac)、iPad(ただし管理コンソールはサポートしない)で、いずれもブラウザプラグインは不要。また、XHTML 1.0、CSS 3.0およびWCAG 2.0を含むWebスタンダードをサポート。

日本における販売価格は250万円~(3年の期間ライセンス、4コアCPU以下、税別)、380万円~(永久ライセンス、4コアCPU以下、税別)となる。