アイデムは7月29日、同社が運営する「人と仕事研究所」で、2016年度の新卒採用を行う企業の新卒採用業務担当者1,000名を対象にした、2016年3月新卒採用に関する企業調査の結果を公表した。調査期間は2015年6月13日~15日、調査方法は、クロス・マーケティングの登録モニターを利用したインターネット調査となる。

調査の結果、6月時点で2016年度新卒採用活動を「現在行っている(55.0%)」「まだ何も行っていない(26.2%)」「既に終了している(18.8%)」という結果となった。業種別に見ると、「金融業」「不動産業」「通信業」において「既に終了している」と回答した企業の割合が高く、一方従業員規模が小さくなるにつれ「まだなにも行っていない」割合が増える。

採用時期の終了予定時期については、「2015年12月末頃まで」としている企業が合計で73.0%であり、多くの企業が年内に採用活動を終えたい意向を持っていることがわかる。

上)2016年度の新卒採用活動はいつ頃までかかる見込みか:従業員規模別(n=812)
下)2016年度の新卒採用活動をいつ頃終了したか:従業員規模別(n=188)

また、内定承諾書・誓約書の提出を「求めている(62.9%)」で、それら企業に提出期限を聞いたところ、「おおむね2週間以内(29.1%)」がもっとも多く、74.0%は1カ月以内の提出を求めていた。

新卒採用活動にあたり、採用ターゲット校(その大学の学生を特に採用したいと考えている学校)を定めているか聞いたところ、14.5%の企業が「定めている」と回答。従業員規模別に見ると、「29人以下」の企業では、11.0%にとどまるが、「1,000人以上」の企業では21.4%が採用ターゲット校を定めており、規模が大きくなるほど割合が高くなる傾向であることがわかる。

採用するターゲット校を定めているか:従業員規模別(n=1,000)

企業に過去3年以内のインターンシップの実施状況について聞くと、インターンシップを「行った」企業は30.8%。さらに従業員規模別に見ると、過去3年以内にインターンシップを「行った」企業の割合は、「29人以下(15.0%)」の企業では2割にも満たない一方、「1,000人以上(48.1%)」の企業では半数近い数字となり、従業員規模の大きい企業ほど実施している傾向。

過去3年以内にインターンシップを「行った」と回答した企業に、自社におけるインターンシップの位置づけを聞き、過去の調査(2014年6月1日調査)と比較したところ、「選考の一環(42.5%)」と位置づけている企業の割合が最も高く、次いで「学生への自社の認知や応募者増加のための広報活動」が34.1%だった。昨年に比べると、インターンシップの位置づけを「選考の一環」とする傾向が強くなっていることがうかがえる。また、自社のインターンシップで対象としている学年で最も多いのは「大学3年生(64.0%)」が突出。

インターンシップ参加後に採用選考に進んだ学生がいると回答した企業に、参加者のうち、どのくらいの学生に内定を出したかを聞いたところ、9割以上の企業が内定を出している。最多は「20%未満(45.7%)」だが、「20%以上(45.0%)」も上っている。

なお、調査結果全文は「人と仕事研究所」で公開されている。