ブレインパッドは7月29日、東京都・白金台にて記者発表会を開催し、マーケティング・オートメーション(以下、MA)ソリューションを提供する 仏Probance社と共同で、新たなSaaS型 MAソリューション「Probance One (プロバンス・ワン)」の提供を開始することを発表した。
また、仏Probance社は、同製品の開発にあたりブレインパッドとの資本提携を進めるほか、日本国内の拠点として、100%子会社となるプロバンスジャパンを設立する予定だと明かした。
(右から)ブレインパッド 代表取締役社長 佐藤清之輔氏 (中央)仏Probance社 CEO Emmanuel Duhesme(エマニュエル ドゥエム)氏 (左)ブレインパッド ソリューション本部 マーケティングオートメーションサービス部 部長 東一成(あずま かずなり)氏 |
「Probance One」とは、仏Probance社が開発し、ブレインパッドが日本にて販売代理店を務めるSaaS型マーケティングオートメーションプラットフォーム「Probance Hyper Marketing(PHM)」の実績をもとに、データ統合や顧客分析、キャンペーン管理、パーソナライズ、メール配信、WebトラッキングといったECサイトの運営に必要となる機能と、高いROIを実現する8つの勝ちパターンシナリオ、機械学習機能を標準搭載したメールマーケティング注力型のソリューションとなる。
事業者は、顧客情報や購買履歴、商品情報といったデータをアップロードし、シナリオを選択後、メールテンプレート上にバナーやタイトル、コンテンツ、メッセージなどを記載・設定するという3つのステップで簡単に導入できるほか、SaaS型ソリューションのため初期費用が不要で、月額費8万3,000円(税別)~利用開始することが可能だ。(月額費は、会員ID数とメール配信数によって決定する)
キャンペーン設定画面 (資料 : ブレインパッド) |
ホーム画面 (資料 : ブレインパッド) |
メールエディタ (資料 : ブレインパッド) |
分析レポート (資料 : ブレインパッド) |
仏Probance社 CEO Emmanuel Duhesme氏 |
仏Probance社 CEOのEmmanuel Duhesme氏(以下、エマニュエル氏)は大学にて数学の博士号を取得後、「数学は生活者のさまざまな行動を予測するために活かせるのではないか」と考え、統計・数学を活用したコンサルティングを行ってきた。
「ある日、妻に書店からDMが届いたのですが、本文中にてレコメンドされていた3冊の書籍のうち、2冊は既に購入していました。私は、私自身より妻のことをよく知っているなと驚いたと同時に、これがマーケティングに数学・統計が活かせるという気付きとなり、PHMの開発に繋がっていきました」(エマニュエル氏)
ブレインパッド 代表取締役社長 佐藤清之輔氏によると、日本のMA市場はグローバル市場規模の1.8%で、通常の5%を大きく下回っている状態だというが、エマニュエル氏は同市場を「伸び代があり、今後注力すべき市場」と判断する。
ブレインパッド 代表取締役社長 佐藤清之輔氏 |
その理由として、同社の最も大きなクライアントは日本企業であるほか、売上の17%を日本企業が占めることをあげる。これらを受け、日本市場向けSaaS型MAとなる「Probance One」の共同開発に至ったわけだ。
同製品は、会員規模20万~50万人のBtoC向けECサイトを運営する企業がメインターゲット。ブレインパッドは、同製品の開発方針および製品仕様の企画・助言と、販売総代理店を担い、仏Probance社は、ブレインパッドの企画・助言に基づきProbance Oneの開発を行っていく。また、今回新たに設立したプロバンスジャパンは、日本市場の動向を把握し、仏Probance社との緊密な情報連携を行う拠点となるという。
両社は今後、2018年6月末までの3年間で、同製品を200社以上へ導入し、累計売上高10億円以上の達成を目指す。