IBMは7月23日、次世代の開発者のイノベーションの推進を目的としたIBM Cloudテクノロジーを用いた支援プログラム「アカデミック・イニシアティブ・フォー・クラウド」を新たに発表した。これにより、IBMのPaaS(Platform as a Service)クラウドであるBluemixを使ったクラウド開発用教育コースおよびプログラムを、36カ国の200を超える大学(日本は、東京大学)の20,000人を超える学生が利用できるようになった。

「IBM Academic Initiative」Webサイト

これは、学生自身がビジネスを立ち上げたり、業界リーダーとなるために必要な、どこでも通用するスキルを身に付けることで、高等教育コースと現場のニーズのスキル・ギャップを解消することを目的としたもので、すでに、ビックデータ・アナリティクスおよびコグニティブに関するアカデミック・プログラムなどが実施されている。

今秋より、世界各国の大学で、IBMの教材、テクノロジー、手法を利用した250を超えるコースおよびプログラムが開始される予定で、いずれもBluemixの活用を中心に、コンピューター・サイエンス、情報テクノロジー、アナリティクス、データサイエンス、モバイル、起業家育成など、さまざまなコースを提供。講義やデモに加え、クラウド開発関連の実習をカリキュラムに取り入れることで、Watson AnalyticsやIoTなどのコグニティブ機能を学生が実際に触れることができるようになる。

このプログラムでは、教員にBluemixフリートライアルへの教員用アクセス権(12カ月間)と学生用アクセス権(6カ月間)が付与される。教員用アカウントと学生用アカウントのいずれも更新可能で、クレジット・カードは不要。

また、IBMは、数万人の開発者が参加するハッカソンへの取り組みと女性プログラマー向けのダイバーシティー・プログラムを発表。いずれもBluemixを活用した実践経験を積むことで、クラウド・アプリケーション開発において新しいアイディアとイノベーションを促すことを目的としている。