新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は7月21日、カナダ・オンタリオ州オシャワ市およびオシャワ電力と共同で、スマートコミュニティ実証事業を実施することで合意したと発表した。期間は2015年度より2年間。
オシャワ市では、凍害などにより年間200回を超える停電が発生するなど、安定的な電力の供給が課題となっており、オンタリオ州では今後20TWh分の原子力エネルギーを再生可能エネルギーに置き換える計画があるなど、再生可能エネルギー導入に向けた取り組みに注力している。
同実証実験では、田淵電機を委託先として、同市内の家庭30戸に、太陽光パネルと蓄電池を備えたハイブリッドインバータシステムを設置し、停電時における非常用電源としての有用性検証および系統安定化の検証を実施する。また、個々に設置するシステムは各家庭の所有物としてではなく、電力会社のネットワークの一部として電力会社が一括購入し、市場に参入していくビジネスモデルについても併せて検証を行い、ほかの寒冷地や電力不安定地域への展開を目指すとしている。