7月8日~10日の3日間、東京ビッグサイトで「第10回 総務・人事ワールド」が開催された。オフィスのセキュリティや防災、省エネ・節電対策から、人事労務・採用担当者を対象とした支援サービス、ワークスタイル変革に関するソリューションなど、幅広く総務・人事部門をサポートする製品やサービスが展示された。

ラクスでは、交通系ICカードを利用した交通費精算のデモンストレーションが行われた。同社が提供する経費精算システム「楽楽精算」は、リーダーにICカードをかざすことによって、利用日や交通経路、利用金額を自動で取り込むことができる。

取り込めるデータは直近20件までのため、月に1万5,000円程度の交通費を利用するユーザーだと、1日に1回取り込みを行うことをすすめられた。システム自体には300件までデータを残すことができるため、最終的な精算処理は毎日行う必要はないとのことだ。

チャージの履歴も表示されるが、自動で「精算対象外」の区分となる

また、従業員だけでなく、経理担当者にとってもうれしい機能が用意されている。例えば、これまで領収書を伴う経費精算を行う際、経理担当者は従業員から提出された領収書と経理システムの申請画面の2つを確認して承認を行う必要があるが、同システムでは、従業員が提出する出力にバーコードが付与され、経理担当者はそのバーコードをリーダーで読み取ることによって、システム画面上の項目に自動でチェックされる。これにより、紙と画面の両方を確認する必要がなく承認が行え、業務の効率化だけでなく、ミスも防ぐことができるだろう。

バーコードを読み取ることによって(左)、システム画面に自動でチェックされる(右)

仕訳されたデータは各社会計ソフトごとに自動でCSVデータを生成することができるという。同社によると、CSVでの取り込みに対応している会計ソフトについてはすべて対応しているという。つまり、今まで使ってきた会計ソフトを他社に変更する場合でも、今までと変わりなく経費精算を行えるというわけだ。

各社会計ソフトにあわせてCSV化される

全国銀行協会フォーマットで振り込みデータ(FBデータ)の作成もできるため、これまで手入力で会計ソフトへの登録や振り込みデータを作成していた経理部門にとっては、作業が効率化されるだろう。

同システムの利用価格は、50ユーザーまでが初期費用10万円、月額料金が3万円。その後50ユーザー追加ごとに1万円ずつ発生する。ICカード取り込み機能は1万2,000円~となっている(カードリーダーは別途ユーザーが用意する必要がある)。価格はすべて税別。

※本展は業界関係者のための商談展です。一般の方のご入場はできません。