「零戦里帰りプロジェクト」を推進しているゼロエンタープライズ・ジャパンは7月13日、2014年11月5日に入国し、海上自衛隊鹿屋航空基地内で分割管理していた「零式艦上戦闘機(零戦)」の組み立てを同基地内で完了し、7月7日にエンジン始動テストを実施したと発表した。
同プロジェクトは、発起人である石塚政秀氏が2008年に米国で購入した同機を日本に里帰りさせ、国内で飛行させることを目的に2012年に発足。零戦は2014年9月に横浜港に入港、11月に入国を果たした後、3分割の状態で一般公開されるなどしてきた。その後、海上自衛隊鹿屋航空基地の隊員の研修教材として同機を提供することが決まり、以来、同基地でプロジェクトを進めてきた。
今回の組み立ては、アメリカ連邦航空局(FAA)公認整備士資格を有するデイビッド・アレン氏の指揮監督のもと行われ、約8日間で完了した。また、同氏の監督下でエンジン始動テストを実施し、エンジンおよびプロペラ部分の不具合を確認した。
国内での飛行の実現に向けては今後、所轄官庁から許可を得る必要がある。また、国内に零戦の免許を有する日本人操縦士がいないことから、米国の操縦士による飛行になる見込みだ。