アイ・ティ・アール(ITR)は7月8日、企業向けセキュリティ製品の市場調査をまとめた最新レポート「ITR Market View:不正アクセス対策市場2015」を公開した。
レポートは、ファイアウォール/UTM(統合脅威管理)、IDS/IPS(不正侵入検知システム/不正侵入防御システム)、WAF(Webアプリケーションファイアウォール)、URLフィルタリング、Webゲートウェイ・セキュリティ、サンドボックス型ゲートウェイ・セキュリティ、DDoS対策、Web改ざん検知の全8分野、国内47ベンダーへの調査に基づく市場動向と分析をまとめたもの。
主なトピックとしては、国内サンドボックス型ゲートウェイ・セキュリティ市場が拡大したことを挙げられている。2014年度の売上金額は47億円、前年度比74.1%増と大幅に伸びており、その背景には近年の標的型攻撃の拡大とそれに伴う被害の深刻化により、注目度が高まっていることがある。
現在市場は、ファイア・アイとトレンドマイクロの2社が大きなシェアを占めて牽引しているが、ほかのベンダーも続々と製品を投入しており、市場の2014年度から2019年度までの年平均成長率(CAGR)は17.4%と高い伸びを予測している。
そのほかのトピックは以下のとおり。
ファイアウォール/UTMは2014年度市場は17.8%増の大幅な伸び、2015年度も高成長を維持
IDS/IPSは、通信業の投資削減で2014年度は大幅減、2015年度は製造業の伸びにより微増
WAFは、2014年度市場は25.6%増と大幅な伸び、2015年度も26.2%増のさらなる伸びに
URLフィルタリングは、2014年度はスマートデバイス需要の増加により市場拡大、2015年度市場も堅調な伸び
Webゲートウェイ・セキュリティは、2014年度はSaaS市場が高成長、2015年度市場はやや低調に
DDoS対策は、DDoS攻撃の増加に伴い、2014年度市場は36.3%増と大幅な伸び、2015年度も大きな伸びに
Web改ざん検知は、Web改ざんの拡大にともない2014年度市場は21.0%の大幅増、2015年度はさらなる拡大