大日本印刷(DNP)とコンヴァノは7月7日、コンヴァノが運営するネイルサロン「ファストネイル」の店内に設置するデジタルサイネージに向けた広告配信事業で業務提携した。
これにより、同ネイルサロンにて、DNPの提供するコンテンツ配信・表示システム「Smart Signage(スマートサイネージ)」を導入し、首都圏を中心とした31店舗のデジタルサイネージにて、8月より広告配信を開始する予定だ。
SmartSignageは、デジタルサイネージで表示するコンテンツの制作・配信管理をシンプルな操作で効率よく運用するシステム。印刷物やWebサイト用のデータからデジタルサイネージ用コンテンツを簡単・迅速に作成・配信できる機能や、無線LAN機能を搭載したSDメモリカードを利用してネットワーク経由でコンテンツ配信を行う機能を搭載する。
今回SmartSignageを導入した「ファストネイル」は、20~30代の女性が年間延べ30万人ほど利用するネイルサロン。店内に設置したデジタルサイネージでは、ニュースやお役立ちコンテンツの番組、化粧品などの広告映像を上映している。
来店客は、ネイルの施術中に両手が塞がることから、スマホも雑誌も閲覧することができない。このため、デジタルサイネージでの広告は、ほぼ100%の視認率を獲得するという。
また、同サロンでは、来店客向けにスマートフォン用の予約アプリも8月から提供する予定。「来店客が施術中に見たサイネージ広告からアプリ内へ誘導し、商品のアンケートに回答すると、広告主の商品が景品としてプレゼントされる」といった広告メニューを作成する考えだ。
なお、DNPは広告主として、出版社や美容系ポータルサイト、コンテンツホルダーなどのメディア企業のほか、化粧品や生活用品、飲料、健康補助食品、食品、通販、アパレル、ジュエリー、旅行、コンビニエンスストア、飲食店、保険などの企業を想定するという。
DNPは今後、同業務提携により、デジタルサイネージ技術を活用した広告媒体メニューの開発や、インターネット広告企業との連携、メディア企業とのタイアップを通じ、女性が興味を持つ広告媒体メニューを投入していく予定で、2018年度までに4億円の売上を目指す。