東京都・表参道の根津美術館は、絵を見て、そこにあるべき音を想像しながら鑑賞するコレクション展「絵の音を聴く -雨と風、鳥のさえずり、人の声-」を開催する。会期は7月30日~9月6日(月曜休館)。開館時間は10:00~17:00。入館料は一般1000円、学生800円、中学生以下無料。
同展は、絵を見て、何が描かれているのかを確認するだけでなく、そこにあるべき音を想像することに焦点をあてた展覧会。これは、中国の文人たちが行っていた高尚な遊び、「臥遊(がゆう)」という、部屋の中にいながら壁に掛けた山水画の世界に思いを馳せ、そこに心を自由に遊ばせるという鑑賞法に基づいている。南宋時代・ 13世紀の重要文化財「風雨山水図」(伝夏珪筆)から、江戸時代・ 19世紀の「夏秋渓流図屏風」(鈴木其一筆)まで、同美術館の所蔵品を中心に構成され、くちばしを大きく開けてさえずる小鳥たちの声、龍虎が巻き起こす風や雲の轟音、また山水画に表された雨風や瀧の音、そして名所絵の群衆の賑わいなど、音を感じとることができる絵画作品約25件が展示される。
また、関連プログラムとして、松原茂(根津美術館 学芸部長)による講演会「絵の音を聴く」が開催される。開催日時は8月22日14:00~15:30。参加に際しては申込が必要(詳細に関しては同美術館Webページ参照)。また、スライドレクチャー「絵の音を聴く」が7月31日・8月14日に、「しつらえを楽しむ」が8月28日に開催される。開催時間は各回13:30から約45分。講演会およびスライドレクチャーの聴講は無料だが、入館料が必要となる。