サーモフィッシャーサイエンティフィックは、プロテオミクス、バイオ医薬品、およびメタボロミクス分野の先端研究向けに感度を向上させたトライブリッド質量分析計「Orbitrap Fusion Lumosトライブリッド質量分析計」を発表した。
同製品は、従来のイオン源を備えたオービトラップ質量分析計と比較して、ペプチドや低分子化合物の定量下限値が最大で5倍向上したほか、質量分離能、イオン透過率、ピーク形状を改善することで分析の選択性を向上させたセグメンティッド四重極マスフィルターを搭載。また、Orbitrapアナライザーへのイオン透過を増強させて、検出限界を向上させた高度真空技術や、大きなプリカーサーイオン集団に対してETD(電子移動解離)反応を行うことでダイナミックレンジと検出限界が向上し、より短時間でより高い配列カバレッジを達成した高効率電子移動解離(ETD HD)、サンプル量に関する予備知識なしでも主なパラメータが臨機応変に調整されるADAPTテクノロジーなどが搭載されており、これらの技術を元とした感度の向上により最高10サンプルを組み合わせたマルチ測定が可能になったという。