NECは6月26日、東京海上日動火災保険が利用する、約3万台の仮想PC型シンクライアントシステムを支える仮想化基盤ソフトウェアの移行を実施したと発表した。

東京海上日動は2009年、NECの仮想PC型シンクライアントシステム「VirtualPCCenter」を導入。仮想PCのOS(Windows XP)が2014年4月9日(日本時間)をもってサポート終了することに伴い、新OSへの移行を計画していたが、業務担当者が利用する約3万台の仮想PCを新OSへ移行するには、新たに必要となるCPU・メモリリソースの増加を補うためのサーバ増設のコストが課題となっていた。

今回、既存の仮想化基盤ソフトウェアを動作させることが可能な「VirtualPCCenter」の特長を生かし、徐々に新たな仮想化基盤ソフトウェア(「Windows Server2012 Hyper-V」)に仮想PCのリソースを移行するとともに、メモリ需要に対する柔軟なリソースの割り当て管理が可能な「Dynamic Memory機能」を活用して、物理メモリの増設容量を最低限に抑え、新OSへの移行を実現した。

これらにより、OS移行に伴うシステム導入コストを大幅に抑えるとともに、約6カ月という短期間で仮想化基盤の移行を完了したという。