シャープは6月25日、人や動物などの心拍・呼吸・体動などの生体情報を非接触で検知できるマイクロ波センサモジュール「DC6M4JN3000」を開発したと発表した。

同製品は、人や動物に対してマイクロ波を照射し、心臓や肺の動きでわずかに振動する体表面から反射するマイクロ波の変化をもとに、心拍や呼吸数などの生体情報を検知するもの。同社が長年培ってきた衛星放送用アンテナ技術や、独自の信号処理回路技術、生体情報検出アルゴリズムなどを組み合わせることで実現したとする。

マイクロ波センサモジュール「DC6M4JN3000」の測定イメージ (画像提供:シャープ)

最大検知距離は約3mで、その際の誤差は心拍数の場合で、一般的な医療用パルスオキシメータ比で±10%。また、マイクロ波の特性を活用することで、マットレスやドア、壁などの電波を通す遮蔽物越しの検知も可能なため、プライバシーの保護が求められる浴室やトイレなどでの生体情報の把握もでき、これにより介護や見守りといった分野でのサービスを向上させることができるようになると同社では説明している。

マイクロ波センサモジュール「DC6M4JN3000」の外観と概要 (画像提供:シャープ)

なお、同製品はセットメーカー向けに販売を計画しており、サンプル価格は1万8000円(税別)。2015年7月末より提供を開始する予定で、月産1000台規模を計画しているという。

実際にマイクロ波センサモジュール「DC6M4JN3000」を用いたデモの様子 (画像提供:シャープ)