こんにちは、SMMLab ゲストライターの柴です。
数年前にFacebookが大流行したときに比べると、企業のFacebook活用もかなり落ち着いてきたのではないでしょうか。運用にも慣れてきた半面、「最近リーチが減った」という声も多く聞かれるようになりました。
そこで今回は、4つのリーチ復活対応策をお伝えします。長い間運用していてリーチ減少に悩んでいたり、少し放置してしまっている方はぜひご参考にしてみてください。
投稿への反応を増やすことが第一
まずは基本的なことからおさらいしていきましょう。ファン数を増やさずに投稿のリーチを増やすには、Facebookページのエッジランクを高める必要があります。
エッジランクの詳細については『ニュースフィードに表示されやすい投稿とは?成功するFacebookページ運用のために知っておきたい関連知識』に記載しているので今回は割愛しますが、簡単に言うとエッジランクを高めるには投稿を見た人からの反応を増やすことが有効とされています。
つまり「いいね!」やコメント、シェアやクリックなどのアクションを集めればいいわけです。では、この基本をおさえたうえで、対応策を見ていきましょう。
Facebookページのリーチ復活の4つの対応策
1.「どんな人が投稿を見ているのか」を再確認する
Facebookページ作成当初に比べ、投稿を見ているファン層が変化していないか確認しましょう。極端に言うと「20代むけの投稿をしてきたけれど、実際に投稿が届いているのは45歳以上男性だった」というズレが生じていないか、ということです。
特に開設から時間が経過しているアカウントは注意が必要です。初期に広告やキャンペーンで集めたけれどファンの嗜好とマッチせずに投稿が届かなくなった人や、単純にFacebook利用頻度が低下した人を多く抱えている可能性があります。
どんな人が投稿を見ているのかを確認するには、インサイトを使います。Facebookページの「インサイト」から「利用者」をクリックし、「リーチした人」を開きましょう。
投稿を見た人の性別年齢分布図やエリアを知ることができます。もし想定と異なる層が多いようであれば、投稿を見直していくべきです。この人たちから投稿に反応が得られそうかという観点で投稿を作成していきましょう。
2.投稿タイプを見直す
ここ数年でリンク投稿の画像表示サイズが大きくなったり、動画投稿の自動再生が始まったりと投稿の表示方法が変化しています。それだけでなく、どの投稿タイプがよりユーザーに届きやすいかも随時変化しているのです。
以前は「画像投稿はリンク投稿より反応率が高い」「複数枚画像のリーチが多い」などと言われたこともありました。しかし状況は常に変わっていますし、Facebookページによって傾向も異なります。あくまでも基準は「自社のFacebookページでは現在どのような傾向があるのか」です。
自社のFacebookページでどの投稿タイプの反応が多いかということは、インサイトで知ることができます。Facebookページの「インサイト」の「投稿」から「投稿タイプ」をクリック。「投稿タイプ別のパフォーマンス (平均リーチとエンゲージメント)」を確認しましょう。
どのタイプの投稿がリーチや反応が多いのかがわかるはずです。
3.投稿広告を出す
全体的にリーチが極端に少なくなっている場合は、投稿広告を活用することをおすすめします。投稿自体が全く届いていないのであれば、1や2で紹介した現状把握すら行えません。
再度ファンに投稿を見て、反応してもらうということを一定期間繰り返しましょう。ページが活性化すれば、その後の投稿も届きやすくなるはずです。
投稿広告を出しても反応が少ない場合は、コンテンツに問題があります。反応してもらえないようでは、広告でしか投稿を届けることができない状態から抜け出せません。広告の結果を振り返りながら、コンテンツのテコ入れをすべきです。
4.過剰な宣伝投稿は避ける
Facebookはファンに嫌がられる投稿があまり表示されないような工夫をしています。一つ例を挙げると、本年1月に行ったアルゴリズム変更。宣伝色が強い投稿は自動的に表示回数が減るような仕様※になりました。この他にもスパム排除の対策がより厳しくなるなど、投稿を振り分けるアルゴリズムは日々進化しています。※詳細は『Facebookの新アルゴリズム対応!NGな宣伝を避けて商品サービスの魅力を伝える投稿4パターン』をご覧ください。
以前は問題なく届いていたものでも、届かなくなることもあるのではと考えています。白と黒のラインが不明瞭なため判断が難しいですが、心当たりがあるようであれば、なおしてみるとよいでしょう。
常にターゲットを見つめて運営するべき
Facebookは「私たちの目標はFacebookを利用する人々に最高の体験を提供すること」と公言※しています。頻繁に更新されるFacebookの仕様やアルゴリズムも、この目標に向かって変化しているはずです。※引用元:Facebook for business『Facebookでのオーガニックリーチ: 皆さんの疑問にお答えします』
ですから、私たちもユーザーにとって魅力のあるコンテンツを発信していくべきなのです。小手先のテクニックだけに頼りすぎてはいけません。投稿タイプや画像の使い方も、ユーザーに伝えるため、楽しんでもらうためにはどのような表現が最適かという視点で判断していきましょう。
テクニックや流行りに振り回されず、常にターゲットを見つめながらFacebookページを運営していきましょう。
ライター紹介
柴 佳織(Kaori Shiba)
企業のFacebookページのコンサルティングから、解析・運用支援などを行う。また、Facebookマーケティングのライターや講師も務めている。
本稿は、ソーシャルメディアマーケティングラボにて掲載された記事を転載したものです。