東京海上日動火災保険は6月22日、パイオニアとテレマティクス・サービス事業で協業し、法人向けサービス「ドライブエージェント」を開発すると発表した。提供開始は2015年度中の予定。

新サービスの開発目的について同社は、先進的なテレマティクス技術を利用し、顧客の「いざ」という時に役に立ち、さらなる安心と安全を提供するためとしている。

昨今のテレマティクスやビッグデータ分野におけるイノベーションを受け、損害保険事業を通じて社会的意義の高いサービスを実現するべく、同社が持つ自動車事故対応ノウハウや、パイオニアが持つ最先端の車載通信端末ノウハウなどを融合させ、先進的なテレマティクス・サービスを開発することにしたという。

なおパイオニアは、ミラー型テレマティクス端末を2015年7月に発売予定だ。

ミラー型テレマティクス端末の外観

同サービスでは、映像記録型ドライブレコーダー機能や通信機能などを持つパイオニアのミラー型テレマティクス端末を利用し、高度な事故対応サービス/安全運転支援コンサルティング/事故防止支援機能を提供するという。 高度な事故対応サービスではテレマティクス技術を利用し、顧客が最も不安を感じるという事故発生時に、保険会社へ自動的に通報する「保険会社向け自動発報サービス」を実現するとのこと。なお、同発報サービスにおける通信回線は、NTTドコモの回線を使用する。

自動発報サービスのフローのイメージ

ドライブエージェントのサービス対象者は、所有・使用する自動車が10台以上の法人を対象とする同社の契約方式である「自動車保険フリート契約」の加入法人。 有償での提供を予定しており、同サービスを導入した自動車には一律の保険料割引適用を検討中とのこと。

さらに同社はパイオニアとの協業を通じて、米シリコンバレーに拠点を置くトレジャーデータが持つビッグデータ分析・活用ノウハウに関する研究なども進めていくという。事故時の高度な事故対応サービスに加えて事故削減に資する取組みなど、同社経営理念という「安心と安全」の提供の実現に向け、引き続き新たな挑戦を進めていくとしている。