Javaエンジニア不足を解消!Java高速開発支援ツール「JRebel」「XRebel」とは
景気上昇にともなうJava開発案件の増加により、Javaエンジニアの確保が困難になっているという。そこで、少人数の開発スタッフでも高品質なJavaアプリケーションを短期に開発できるような開発体制の実現が強く求められている。これを支援するのが「JRebel」および「XRebel」だ。
両製品は、米国マサチューセッツ州ボストンに活動拠点を置き、エストニア共和国を本社とするIT企業 ZeroTurnaround社によって開発。現在世界80カ国で5,200社以上、フォーチュン100の36%の企業で導入実績があり、6万5,000人以上のユーザーに利用されているツールだ。このZeroTurnaround社の製品を日本国内総代理店として事業展開しているのがインフォメーション・ディベロプメントである。
わくわくする未来創りに参加する
1969年に創業したインフォメーション・ディベロプメントは、「わくわくする未来創りに参加する」という企業理念に基づき、幅広いITサービスを提供する。グループ全体で1,800名を超えるエンジニアが、金融、運輸、公共など、24時間365日止めることができない社会インフラをサポート。また、中国、シンガポール、米国、英国、ミャンマーを拠点に、グローバルで事業を展開している。
事業戦略として「i-Bos24(ID's Business Operations-Outsourcing Service24)」と名づけたビジネスモデルを展開。国内4社、海外4社のグループ企業全体で、コンサルティングからソフトウェア開発、システム運営管理、クラウド/セキュリティ、ビジネス・プロセス・アウトソーシング(BPO)までをワンストップで提供している。
同社でITプラットフォーム・サービスとセキュリティを担当する部門が、iD-Cloudソリューション(iCS)部である。同部 次長の原田旨一氏は、「システム開発および運営管理は人月ビジネスのため、エンジニアが不足するとビジネスに大きなインパクトがあります。そこでシステム開発および運営管理のサービス化を推進しています」と語る。
iCS部では、さらに人月に依存しないビジネスモデルとして、パッケージ製品の販売事業も展開している。パッケージ販売ビジネスでは、同社米国子会社の研究開発(R&D)部門が、まだ日本で販売されていない製品やサービスを世界中から見つけ出し、日本国内で販売するための研究開発に取り組んでいる。
その一環として、2015年2月より販売を開始した主力パッケージ製品が「JRebel」と「XRebel」である。前者はJavaアプリケーション開発におけるアプリケーションサーバの再起動を不要にすることで開発工数を削減するツールで、後者はJavaアプリケーションの画面操作で問題を見つけて品質を向上するツールだ。
Javaアプリの開発工数を削減するJRebel
一般的なJavaアプリケーション開発では、機能変更やバグ修正などを行う場合、コードを変更し、ビルドおよびコンパイルを行い、アプリケーションサーバを再起動して、正しく変更されたかを確認する作業を繰り返す。このとき、アプリケーションサーバの再起動には速いもので30秒、遅いものでは30分もの時間が必要になる。しかも1日あたり50回以上の再起動が必要であり、ムダな開発工数と開発期間を費やすことになる。
JRebelを導入することで、アプリケーションサーバの再起動が不要になり、コードを変更してビルドおよびコンパイルを行うと、すぐに変更を確認できる。これにより、開発工数の削減と開発期間の短縮が可能だ。
それでは、実際にどれくらいのコスト削減効果があるのか。
(A)アプリケーションサーバの再起動時間を1分
(B)1時間あたりの平均再起動回数を10回
(C)1日あたりのコーディング時間を7時間
(D)1カ月あたりのコーディング日数を20日
(E)1時間あたりの開発者単価を3300円(月単価:52万8000円)※1
上記のとおり仮定した場合、計算式は(A×B/60)×C×D×Eとなり、結果として1開発者1カ月あたり約7万7000円、約23.3時間の削減効果が期待できるという(※1参考サイト http://www.nearshore.or.jp/engineer-charge/ 「開発対象別係数」、「使用技術別係数」は単価に含めていません)。
システム・インテグレーション・サービス第2(SIS-2)事業本部 第1部 GL、渡辺暁氏は「システム開発の現状として、プロジェクトが短納期化、業務や技術が複雑化する傾向にあります。JRebelを導入することで、少数精鋭のJavaエンジニアにより、Javaアプリケーションを短期間で開発することが可能になります」と語る。
Javaアプリの品質を向上するXRebel
一般的なJavaアプリケーションの機能確認では、SQLやセッションの情報、メモリ上に保存されているオブジェクトの状況、例外情報などをログで確認していた。XRebelは、機能を確認したいJavaアプリケーションの画面操作を行うことで、Javaアプリケーションに潜む問題を容易に発見することができる。
XRebelは、アプリケーションサーバの起動オプションを1カ所指定するだけで導入が可能。開発中のシステムに手を加えることなく導入することができる。
XRebelで確認できるのは以下4つの情報である。
・画面遷移中のサーバ内処理時間
・SQL/NoSQL/ウェブサービスのアクセス時間、処理時間
・セッションに保存されているデータの内容、サイズ
・処理中に発生した例外情報
渡辺氏は「XRebelを導入することで、一般的なテストでは発見することが難しい問題を容易に見つけることができます。画面操作でJavaアプリケーションの問題を発見できるので、Javaに関する高度な知識を持たないエンジニアや管理者でも問題を発見できます。この結果、高品質なJavaアプリケーションが開発できます」と話す。
原田氏は「システム開発を取り巻く環境の変化により、今後は少人数で高品質なJavaアプリケーションを短期間で開発しなければなりません。特に要件定義などの上流工程に開発時間の多くを費やすため、コーディングやテストの工程がきわめて短期間になっており、こうした状況ではJRebelおよびXRebelが非常に有効となります」と強調する。
JRebelでは今後、Androidアプリケーション開発に対応した製品の提供も予定されており、ますます活躍の場が広がりそうだ。