心の知能指数であるEmotional Innteligence Quotient、略して「EQ」。単なる知能を問うのではなく、感情のコントロールや他者の感情の知覚のレベルを示すものだ。EQの高い人が社会生活をスムーズに送れることは想像に難くないが、仕事の世界でもEQは重要だという。
今回はForbesの記事「あなたのEQはどれぐらい?(原題:Are You Emotionally Intelligent? Here's How To Know For Sure)」を紹介しよう。
EQは感情の知覚とコントロールの能力を問うものであり、知能指数の「IQ」と並んで成功に必要といわれる。記事によると、業績が高い人の90%は高いEQを持っているとのこと。
単に知能があっても、自分の感情とうまくつきあうことができなければ高い業績を収められない。上の立場になれば、他人の感情を知覚し、対応できる能力が重要になってくる。場合によっては、IQよりも重要と言っても過言ではないだろう。
だが、EQを高めようといっても何をすればよいのか。記事ではEQに関する専門書「Emotional Intelligence 2.0」から、たくさんのポイントを紹介している。その中からいくつかみてみよう。
感情を知覚する
「気分が悪い」ではなく、「不安だ」「物事が進まなくてイライラしている」「怒っている」など、自分の気分をもう少し分析できるだろうか?
具体的になれば原因がわかる。原因がわかれば対処しやすい。なお、記事によると感情の起伏や変化をきちんと認識できる人は36%にとどまるという。
つまり、多くの人はあいまいに、なんとなく「気分が悪い」と感じながら仕事をしているといえそうだ。
変化に前向き
EQが高い人は柔軟性が高いので、変化に強い。
変化に対する恐れは誰だって当たり前だが、EQが高い人は、次なる成功や幸福のためには変化を受け入れなければならないことを心の中でちゃんと理解しているのだ。単に流されている人とは違う。
"ノー"と言える
すでにたくさんの仕事を抱えている。そんなときに上司に「ついでにこれもやっといて」といわれたら、どうするだろうか?
「ノー」と他人に言える人は、ストレスを感じることが少ないそうだ。嫌だと言えずに、急ぎの仕事が山積みの中で作業する仕事をやることを考えると、ノーが言えればストレスが少ないことは納得がいく。
ストレスどころか、燃え尽き症候群になってしまっては元も子もない。もちろん、できることにノーといったり、緊急時に皆が頑張っているときにノーというのは、EQが高いとはいえない。
完璧主義ではない
完璧主義は、EQの特徴である柔軟性の対極といえる。人間は失敗をするし、100%はありえない。完璧を他人、自分にもとめると必ずマイナスが残る。