デジタルマーケティングメディア「マーケ@IT」は6月9日、デジタルマーケティング施策を行う企業の担当者300人を対象に、どんな人たちがデジタルマーケティングに取り組んでいるのか、現状の課題とは一体何かを探るアンケート調査を行い、その結果を発表した。

これによると、デジタルマーケティングの重要性について、95%以上が「とても重要」あるいは「どちらかと言えば重要」と回答。その理由として、情報やサービスなどの発信における重要性を挙げる人が多いという。

また、情報収集やマーケティングにおける重要性を挙げる人もおり、顧客獲得のための重要な戦略と考えられていることがうかがえる。「動きが早いマーケットに対し、効果を確認しながら進捗を追えること」や「効率的・迅速化・経費低減」など、リアルタイムでチェックと反映ができるスピーディさや、費用対効果などの面でもメリットを感じる声も多くみられた。

「自社にとってデジタルマーケティングは重要だと思いますか?」に対する回答 資料:マーケ@IT

その一方、「重要ではない」と回答した担当者は、「一般営業が少ない(運輸業/本部長クラス)業界」や「需要がない(総合商社/係長クラス)」など、一般の顧客層が少ない業界であるケースが多い。「社内体制が整っていない」など、自社で展開するには時期尚早とする声もあった。

なお、自社のデジタルマーケティングで取り組んでいるものとしては、「Web広告」や「Webサイト最適化」が最も多く、過半数以上が取り組んでいる結果に。

マーケティング全体の予算で、デジタルマーケティングが占める数字としては「10~24%」が3割以上であり、いまだ従来型のマーケティングに注力する傾向が根強くあると同社は分析するほか、「50%~100%」と回答した企業が全体の1割近くを占めることから、今後数字が逆転することも期待されるとする。

「マーケティング予算におけるデジタルマーケティングの割合をお選びください」に対する回答 資料:マーケ@IT

また、マーケティング担当者とIT担当者に「自社のデジタルマーケティングが進んでいる理由・遅れている理由」について質問したところ、両者ともに「マーケティング部門とIT部門の情報共有・連携」と回答する人が最も多くで、部門を跨いで連携をしていくことの重要性を感じていることがわかった。

これら結果により、今後、マーケティングとITの連携がより重要になってくることが明らかになり、統合的に一貫性を持ったデジタルマーケティング施策が必要不可欠になると、同社は考察する。

なお、同調査は4月24日~30日の間、従業員300人以上の会社に勤務するデジタルマーケティング担当者(Qzoo会員)300名を対象にインターネット上のアンケートで行われたものとなる。