アドビ システムズは3日、同社のオーサリングツールキット「Technical Communication Suite 2015リリース」の提供を開始した。販売店はアドビの販売代理店およびアドビストア。価格は22万4,000円(アップグレード価格は9万2,000円~)。「FrameMaker」と「RoboHelp」は各13万1,500円(アップグレード価格は5万2,500円~)。「FrameMaker XML Author」は5万2,500円(アップグレード価格の設定なし)。いずれの製品も年間サブスクリプションとして利用可能。
アドビ システムズが提供を開始した「Adobe Technical Communication Suite」は、テクニカルライター、ヘルプやポリシー文書作成者、教育用資料のデザイナーのための次世代シングルソース、マルチデバイスパブリッシングのオーサリングツールキット。今回リリースされた最新バージョンでは、アラビア語やヘブライ語など、右から左に読む言語でのコンテンツのオーサリング、翻訳およびパブリッシングをサポート。加えて、パーソナライゼーション機能によって読者の検索速度を高速化できるほか、コンテンツをワンクリックでレスポンシブ HTML5や電子書籍、ネイティブのモバイルアプリなどのフォーマットに出力することが可能となっている。さらに、タブレットやスマートフォン、電子書籍リーダー、Webおよびデスクトップへのシームレスな配信を通じて、コンテンツの利用範囲を拡張できるとしている。
また、オーサリングおよびパブリッシングソリューションである「Adobe FrameMaker」は、右から左に読む言語のネイティブサポートを実現したほか、簡素化されたフォームベースのXMLオーサリング、よりスピーディなWord文書の取り込み、すぐに使えるモバイルパブリッシング機能などの新機能を備えている。一方の「Adobe RoboHelp」は、ダイナミックなコンテンツフィルターによって関連する情報をより素早くエンドユーザーに配信できるようになったほか、17種類の出力フォーマットに対応するなど、デバイスに依存しないパブリッシングを実現可能となっている。
同スイートにはこのほか、「Adobe Captivate 8」、「Adobe Presenter 10」、「Adobe Acrobat Pro DC」が含まれており、強力なeラーニングやハウツーデモの作成、動的なビデオプレゼンテーション、優れたPDF機能が統合されているということだ。XML編集に特化した「Adobe FrameMaker XML Author」は、寄稿者やさまざまな分野の専門家でも使用できる簡素さと、XML編集の経験が豊富な執筆者にとっても十分なパワーを兼ね備えた、高能率のオーサリングおよびパブリッシングソリューション。FrameMakerと同じユーザーインターフェイスを採用しており、各分野の専門家は、コンテンツのオーサリングが進行中の場合も含め、コンテキストに沿って、またモバイル機器を通じて作業に加わることを可能にし、それによりレビューと承認のサイクルが短縮されるということだ。
今回の提供開始について、アドビのワールドワイド フィールド オペレーション担当エグゼクティブバイスプレジデントであるマット トンプソン氏は、「高品質で高インパクトのヘルプ情報を時間や場所を問わず、あらゆるデバイスで活用できるように配信することは、現在の企業が競合と差別化する上で不可欠です。本日発表のTechnical Communication Suiteには、コンテンツ開発のプロがあらゆるデバイスとプラットフォームで閲読し、行動に結びつけることができ、ソーシャルにも対応し、またコンテキストベースで関連性のあるヘルプ情報を、効率的に作成、管理、パブリッシュするために必要なすべてが揃っています」と述べている。