5月13日~15日に東京ビッグサイトで開催された、日本最大級のIT専門展「Japan IT Week 春」。今回は「クラウド コンピューティング EXPO 春」の中から、IPコールセンターなどのクラウドサービスを提供するNTTネオメイトのブースをレポートしよう。

クラウド コンピューティング EXPO 春 - NTTネオメイトのブース

累計5万台もの運用実績を持つ仮想デスクトップ

まず、ブース内でひときわ目をひいたのがクラウド型仮想デスクトップサービス「AQStage 仮想デスクトップ」だ。同サービスは各社員のデスクトップ環境をデータセンターのサーバ上に構築し、各端末からネットワーク経由で画面の呼び出しと操作を可能にするもの。これにより、データの持ち出し防止やパッチの一括適用など企業のセキュリティ面を大幅に改善するほか、各種ハードウェアやソフトウェアの導入および運用保守にかかるコストの削減にも貢献してくれる。 さらに、働き方が多様化している現代ビジネスにおいて、最適な環境を構築できるのも魅力のひとつだ。

NTTネオメイト ビジネスクラウド部門 営業担当 主査の中村憲一氏

オフィスでの業務はもちろん、外出先からのメールチェックや資料の閲覧、ペーパーレス化を背景とした各種デバイスを持ち込んでの会議やプレゼンテーション、各社員の席を固定しないフリーアドレス制の導入、さらには在宅勤務など、近年はさまざまなワークスタイルが生まれている。しかし一方で、こうした現実に対して環境構築が追いついていない企業も多いといえるのではないだろうか。 NTTネオメイト ビジネスクラウド部門 営業担当 主査の中村 憲一氏は「AQStage 仮想デスクトップは、社内外におけるワークスタイル変革を低コストで実現できるサービスです。既存の端末に合わせるのではなく、働き方に応じて環境を変えることで、利便性や業務効率も大幅にアップします」と語る。 いつでも・どこにいてもオフィスと同じ環境で仕事ができるのは、社員にとって嬉しい限りだ。また、一般的に利便性とセキュリティは相反する要素と言われているが、AQStage 仮想デスクトップは、もともとNTT西日本グループ向けに開発・運用していたサービスを一般企業向けとして提供しているもの。そのためすでに累計5万台もの運用実績があるので安心だ。同サービスを開発・運用しているNTTネオメイトは高度なセキュリティはもちろん、運用面でも十分なスキルやノウハウで企業をサポートしてくれる。相談窓口として専用サービスデスクを設けているのも企業にとっては心強い。

ブース内でひときわ目をひいたクラウド型仮想デスクトップサービス「AQStage 仮想デスクトップ」

「仮想デスクトップ環境は導入よりも、実はお客様からの要望やトラブルが発生した際などの対応が重要です。弊社ではこれまで培ってきた実績を活かし、安心・安全で使いやすいビジネス環境をご提供しています」と中村氏。 さらに「仮想デスクトップはこれまで、情報漏えい対策や運用コストの削減など“守りのIT投資”といったイメージが強かったのですが、 弊社ではワークスタイル変革をもたらす“攻めのIT投資”としてAQStage 仮想デスクトップをご提案しています。攻めのITへ転じるには、とにかく使い込んでもらうことが重要ですので、こうした点でも累計5万台の運用実績がある弊社の強みが活きてくると思います」と続けた。

スマートデバイスの仮想化でセキュアな運用を実現

仮想化関連では「AQStage 仮想スマートデバイス by remotium」も気になるところだ。こちらは4月1日より提供を開始したサービスで、仮想デスクトップと同様にサーバ上で仮想化したスマートデバイスを構築し、ユーザーが持つデバイスからアクセスできるようにしたもの。暗号化されたストリーミング配信を使用しているため、デバイス内にデータが一切残らず、セキュアな運用が可能となっている。 仮想スマートデバイスのOSはAndroidのみだが、アクセスに使うデバイスはiOS/Androidの両方に対応。管理者側では利用アプリや通信先などを一元管理できるほか、ポリシー変更が簡単に行えるのも特徴だ。 これにより、デバイスの紛失・盗難が発生した際も情報漏えいのリスクを最小限に抑えられるほか、システム管理者にとっては運用管理にかかる時間や手間を削減することが可能。マルチデバイス対応のため、BYOD環境で利用しやすいのも特徴となっている。

スマートデバイス管理やデータバックアップにも注目

スマートデバイスの管理用ソリューションとしては、「AQStage スマートデバイス管理 by AirWatch」が注目を集めていた。AQStage スマートデバイス管理はモバイルデバイス管理(MDM)に加えて、モバイルEメール管理(MEM)/モバイルアプリケーション管理(MAM)/モバイルコンテンツ管理(MCM)の機能を集約した統合管理ソリューションだ。単一コンソールからスマートデバイスに関する一元管理が可能で、情報漏えいリスクと管理負荷の低減、業務効率の向上をまとめて実現してくれる。マルチテナント機能も備えており、各組織の特性に応じた細やかなポリシー管理も行える。 すでにMDMを導入済みで、よりセキュアな運用を求める場合は「AQStage セキュアルック」もお勧めといえる。こちらは専用アプリを利用して、社内サーバのメールやグループウェアへリアルタイムにアクセスするというもの。スマートデバイス内にデータが残らないため、BYOD環境でも安心して利用できる。

NTTネオメイト展示ブースの様子

そのほか、全世界70カ国以上で3000社以上の導入実績を持つクラウド型データバックアップサービス「Druva InSync」も紹介しておきたい。Druva InSyncは、PCやスマートデバイスなどのデータをすべてクラウドへバックアップするサービスだ。システム管理者がWebポータルからユーザー/デバイス/バックアップポリシーなどを一元設定できるほか、データの暗号化/遠隔削除/位置探索などの各種機能、さらにはバックアップしたデータの横断的な調査・分析まで行える。社内外および、複数所有しているデバイス間データ共有を簡単かつセキュアに実現したい企業にお勧めといえる。

このように、NTTネオメイトでは豊富な実績を持つAQStage 仮想デスクトップに加えて、企業の業務効率向上やセキュリティ強化に役立つさまざまなソリューションを展示していた。気になる製品がある企業は、ぜひ一度問い合わせてみてはいかがだろうか。