ヴォーカーズは5月27日、同社に寄せられたクチコミのうち、官公庁に対する企業評価レポートの「社員の士気」「残業時間(月間)」「有休消化率(月間)」データを集計したハードワークランキングを発表した。
今回の評価では、「社員の士気」が高く「残業時間」が長いほど5段階評価が高くなり、「有休消化率」は低いほど5段階評価が高くなる。
長時間労働と高いとは言えない有休消化率という環境のなか、高い士気を持って働いている公務員の第1位は財務省と経済産業省となった。
士気の裏側にある「やりがい」に関連したクチコミを見ていくと、「国を動かすという一点に尽きると思います。国を動かすための仕事であるため、官僚として最高の仕事であると感じています。(財務省、男性)」「政策を作り課題を解決していくということで世の中の仕組みそのものを変えていく、社会的なインパクトを与えることが一番の醍醐味。(経済産業省、女性)」など、自らが携わった仕事が「国」を動かし世の中を変えていく、それを目の当たりにできる点にモチベーションを感じている姿が明らかになった。
その他の特徴として、第3位の警視庁を筆頭に、大阪府警察(4位)、愛知県警察(8位)の3つの大都市警察がトップ10にランクインしている点が挙げられる。
彼らのモチベーションの源は「被害者から感謝された時や人命救助に成功した時にやりがいを感じる。(警視庁、男性)」「憎まれることも多いが感謝されることも多い。この仕事をしていて『ありがとうございます』と言われるだけでこんなにも頑張れるんだと実感できた。(警視庁、男性)」など、市民からの感謝の声にあるようだ。
また、同社はランクインした省庁のクチコミから、士気の高さの裏に、評価制度上の課題があると指摘している。例えば、「社員の士気」評価において1位である財務省では「人事評価についてはだいぶ改善されてはいるが、年功序列体質が残っており、若者のモチベーションは上がりにくい。(財務省、女性)」という声も見られ、次いで士気評価が高い環境省でも「評価制度は最近導入されたが、実質的にそれが効果を出しているとは言い難い。職種・採用試験区分、入省年次で昇進や配置は決められていると感じる。(環境省、男性)」といった意見が出ているという。