5月26日、企業向けクラウド型財務・人事アプリケーションプロバイダのWorkdayの日本法人であるワークデイが、事業説明会を開催した。

同社の代表取締役社長 ゼネラルマネージャの金翰新氏は、グローバル展開する日本企業をターゲットに事業展開を進めていくと方針を示した。同社が提供するクラウド型人事ソリューション「Workday ヒューマン キャピタル マネジメント(Workday HCM)」をグローバルに事業展開するアパレル製造小売業のファーストリテイリングが導入したことを挙げて、今後はモデルケースを拡充させていくという。

ワークデイ 代表取締役社長 ゼネラルマネージャ 金翰新氏

「従来の人事システムの概念を脱却できない企業に対して、Workday HCMの価値を理解してもらうためには、ビジョンの明確化、将来を見据えた開発、モデルケースの提示が必要。パートナーとの提携も一層強化していきたい」(金氏)

同社のHCM プロダクト マネージメント ディレクターの宇田川博文氏は、2015年4月にリリースしたインサイトアプリケーションの2つの機能について説明した。

「1つ目の『タレントインサイト』は、過去の従業員の行動、傾向から、現在の従業員に対して予測を行う機能。優秀な社員の離職リスクの特定や、それに伴う業績への影響、リスクに関するさまざまな要因を提示する。将来に対する意思決定をレコメンドするサービスだ。2つ目は『プロフェッショナル サービス オートメーション』。『Workday ファイナンシャル マネジメント』と『Workday HCM』の機能を統合させ、人事管理からプロジェクト管理、経費管理、請求管理、分析が行える」

ワークデイ HCM プロダクト マネージメント ディレクター 宇田川博文氏

Workdayは全ての顧客に対して同一バージョンを提供している。年に2回バージョンアップされ、宇田川氏の説明にあった新機能は、導入企業全社で利用できる。

また、同社はペイロールとパートナーシップを締結したことによって、第三者の提供する給与計算システムとのインテグレーション、導入、管理に伴うコストや負担の軽減をサポートし、人事ソリューションだけでなく、給与計算も統合されたシステムで管理できる体制となった。米国、カナダ、英国向けの給与計算システムは既に用意されており、2016年にはフランス向けのシステムが立ちがる予定だという。