世界14億人が利用するFacebook。ハーバード大学の学生だったMark Zuckerberg氏らが中心となって開始したというのは有名な話だ。
早期からデジタル技術に触れているデジタルネイティヴが考える新しいサービスは、次のトレンドを知る上で注目されている。起業家向け情報サイトのInc.comが、30歳以下の起業家のランキングからトレンドをまとめている。
Inc.comは30歳以下の起業家からベスト30人を選ぶ「30 Under 30」を毎年開催している。10回目となる今年は、550以上の応募があったという。Inc.comの記事「今年の若き起業家から学ぶ4つのトレンド(原題:4 Top Trends From This Year's Most Brilliant Young Entrepreneurs)」では、その中から4つの大きなトレンドを洗い出している。
コンシューマー分野のイノベーションがアツい
最初に紹介しているのがコンシューマー製品のトレンド。例えば、直販モデルで安価だが高品質のベッドのマットレスを提供することでマットレス業界に新風を吹き込んだ「Casper」や、iPadで撮影したユーザーの足の写真からカスタマイズされた靴の中敷きを作成する「Sols」、体の動きを測定してくれるエクササイズウェアの「Athos」などを挙げている。これらの企業は「イノベーションのためにイノベーションをしているのではない。目的意識を持っている」と評している。
ビックデータの活用はアイディア勝負
ビックデータは大企業だけのものではない。Twitterの投稿で公開されている情報はたくさんあり、オープンソース技術を活用すれば、安価に収集・分析できる。
今年の上位30に入った中には、You TubeやPandoraなどで再生されている曲やソーシャルメディアを分析して次のヒット曲を予測する「NextBigSound」、コンシューマーの感情を色で表示する「Knotch」などが、このグループに分類される。
オンラインマーケットプレイス
この時代、オンラインは当たり前と思いがちだが、まだまだオンライン展開できないショップは多い。
小さなショップを集めた「Shoptiques」やスポーツ愛好家とプライベートコーチのマッチングサービス「CoachUp」、コンシューマーが最もよい自動車保険を探すのを支援するオンラインツール「Zebra」などが今年選ばれた。
既存概念を破壊するモデル
新しい視点と斬新な発想で既存のモデルを破壊するタイプがこれ。業界の状況を把握し、問題はどこにあるのか、もっと改善できないか、技術を活用できないかを探し、それを解決するようなアプローチが破壊に繋がる。
企業やイベント会場など既存の装置に利用できるLED電球を提供する「ThinkLite」は、いつしかGEを脅かす存在になるかもしれない。また、Appleと提携する「Stripe」は、20才前だった兄弟が始めたモバイル決済サービス。クレジットカードの審査が難しい人向けの消費者金融サービス「Avant」や、紙ベースの処方箋業界を変えると意気込む「ZappRx」などの名前も挙がっている。
Incによると、今年選ばれた30社の起業家の平均年齢は27才、このうち3分の1が女性だという。