ペンタセキュリティシステムズは5月18日、同社の主力製品であるWebセキュリティソリューション「WAPPLES(ワップル)」が発売10周年を迎えたと発表した。
同社は1997年に韓国で創立し、当初PKIソリューション、侵入検知システムなどを開発。2004年3月に主力製品の1つであるデータ暗号化ソリューションの「D’Amo(ディアモ)」、そして2005年4月に「WAPPLES」の提供を開始した。企業のデータ保護のみならず、韓国政府の行政電子署名システムの構築なども手掛けている。国外へは、2006年より日本、東南アジア、オーストラリアなどへ提供している。
WAPPLESのファイアウォールは、独自開発の論理演算検知エンジン(COCEP、Contents Classification and Evaluation Processing)を利用し、Webアプリケーション(WAF)として機能する。当時、ファイアウォール製品の多くがネットワークファイアウォールであったため、ほかとは一線を画す存在であった。
WAPPLESの累積出荷台数は、2015年1月時点で2500を突破し、世界の17万のWebサイトを保護している実績を持つ。韓国国内での2011年から2014年までの受注金額ベースの平均シェアは68%で、WAF市場でトップを維持している。
保有するセキュリティ研究所は、韓国国内外にて特許(ルール基盤Web攻撃検知、Webアプリケーション攻撃の検知方法など)を取得した。PCI-DSS、韓国国家情報院セキュリティ適合検証、国際CC EAL4などの評価機関から認証を受けている。
米国のIT市場調査機関であるフロスト・アンド・サリバンから2年連続で「今年のWAF」を受賞するなど、グローバル市場でも高く評価されている。
今後の展開について同社の最高技術責任者のDS Kim氏は「セキュリティ分野とは無関係な人でもWebセキュリティに無知な人でも使えるようなWAFを目指す」とコメントし、WAF市場のさらなる拡大を目指す。その一環として、2015年よりクラウド型WAFサービスのcloudbric(クラウドブリック)のグローバル展開、IoTセキュリティR&Dセンターを設立した。