日本のスタートアップ企業・FOVEは19日、視線追跡技術を搭載したVRヘッドマウントディスプレイ「FOVE」の量産開始に向け、クラウドファンディングサイト「Kickstarter」での資金調達を開始した。
「FOVE」は、視線追跡技術と動作追跡技術を組み合わせたヘッドマウントディスプレイ(HMD)。装着者の頭と眼の動きを追うことで、映像を操作する事ができる。視線をユーザーが注視している部分にのみ集中してレンダリングを行い、その周囲の画質をあえて落とすことにより、ハイスペックPC以外でしか動かないというような状況を回避する設計を採用。いわゆるラップトップのような低スペックのPCやスマートフォンなどでも、VRを楽しむことができるようになる見通しだという。
同型のディスプレイでの利用が見込まれているゲーム分野のほかにも、アバターを利用した仮想カンファレンスなどのコミュニケーション分野や健康、教育、開発分野での活用も期待されている。開発者に対しては、Unity、Unrealengine、Cryengineと互換性を持つSDKを提供予定のため、既存のVRコンテンツを同製品に対応させることもできるとのこと。
Kickstarterでの資金調達目標は25万ドル。349ドル以上の出資者を対象に、ヘッドマウントディスプレイ本体の特別先行予約を受け付けている。なお、同製品の日本における会見の様子はレポート記事を参照してほしい。