東京都・南青山の岡本太郎記念館は、昨年の第17回岡本敏子賞を受賞したサエボーグによる新作展示「HISSS」を開催する。会期は5月27日~6月14日火曜休館(祝日は開館)。開館時間は10:00~18:00。観覧料は一般620円、小学生310円。

HISSS 2015年 (画像提供:岡本太郎記念館)

同展は、記念館内に巨大な蛇と、蛇からうまれた"火ぐるみ"を表現したラバースーツを展示する、若手アーティスト・サエボーグの特別展示。岡本太郎賞および岡本敏子賞の副賞として、同記念館での展示機会を与えられたことにより実現したもので、企画展「岡本太郎の『生命体』」内にて開催される。火をモチーフとした今回の作品では、いのちのあり様を追い続けた岡本太郎の館にあらわれる、生物を超えた生命体を表現しているということだ。また、5月27日および展示期間中の土日はサエボーグによるパフォーマンスが予定されている。開催時間等の詳細は後日岡本太郎記念館HPで発表されるとのこと。

HISSS 2015年 (画像提供:岡本太郎記念館)

同展の開催に際し、作家・サエボーグは次のようにコメントを寄せている。「サエボーグの名前はサイボーグ的な身体と重ねて合わせています。人工的な皮膚を身につけ、自分の性別や年齢、様々な枠組みを超越した、人ではない何かになることに憧れているのです。ゴム製のスーツは汗だくになり、つらく息苦しいですが、パンパンに膨らんだゴムが隙間なく本来の身体を圧迫し、自分の体そのものになる感覚を得ることが出来ます。自己を超越したものに憑依することができるのです。今回のスーツは蛇からうまれた「火ぐるみ」です。「世界のはじまりの蛇」からうまれてきた生物を超えた生命体です。かつて蛇には手と足がありました。蛇は土をくらい、地べたを這いずりまわるようになり、一方で龍は強大な力をもちます。誰が蛇の手足を奪ったのでしょうか。その問いかけを今回は作品にしました。」