ビジネスにおけるソーシャルメディア活用はもはや前提と言えるが、新しい分野であるだけに「どのように取り組めば良いかわからない」という人も多いだろう。

ソーシャルメディアの担当者を用意することも一つの手だが、割り切ってプロに頼むことも、選択肢として持っておくべきかもしれない。

OpenForumの記事「ソーシャルメディア担当者を雇うべき? 6つの兆候(原題:6 Signs It’s Time to Hire a Social Media Manager)」では、プロを雇う必要性を説明している。

なぜプロが必要なのか

恐らく、ほとんどの人がTwitterやFacebook、LINEなどのSNSを、何らかの目的で利用していることだろう。

アカウント作成は無料で、PCかスマートフォンがあれば簡単に始められるソーシャルメディア。だが、ビジネスに活かすとなると専門のスキルや知識が必要だ。

ソーシャルメディア担当者というのは、トラフィックを増加させ、営業に好影響をもたらすための戦略設計から、顧客サービス資産の管理、顧客との全てのチャネルで一貫したメッセージを伝える必要性がある。そもそも、SNSを使ってブランドを構築・強化といった視点も重要であり、「ソーシャルメディア戦略を立案、実行するプロ」が必要であることもわかるだろう。

ただ、自社がソーシャルメディア担当者を雇うべきかの見極めは難しい。そこで、Open Forumでは次の6つの検証ポイントを紹介している。

忙しくて管理できない

SNSは、その簡便さが魅力だが、簡単だからこそミスしてしまうと、あっという間に広まってしまう。

あなたの会社では、忙しくて時間がないからと義務的に投稿して、一貫性のないメッセージを発していないだろうか。

そういった行動さえ、かえって会社のイメージにマイナスになることもある。それを本職とするプロに任せるべきだ。

トレンドについていけない

ソーシャルメディアに限った話ではないが、マーケティング担当者にはその時代の流れやトレンドを読む力が必要だ。

言葉の使い方はもちろん、"キャラクター"といった形あるもの、そのものかもしれない。

自分は流行に弱いと自認しているのであれば、ビジネスとしてのソーシャルメディアは不向きかもしれない。

デジタルマーケティングの知識がない

冒頭の通り、「自分がプライベートで使っているから簡単だ」と思いがちなことがSNSの罠。

戦略やポリシーなしに写真をアップしたり、近況を知らせるだけではマーケティングとはいえない。

記事によると、必要な知識として以下の6つのポイントが挙げられるという。

  • 分析とレポート

  • モニタリングとブランド言及

  • ツールとソフトウェア

  • 競合分析

  • マーケティングと広告

  • 顧客サービス

これに加えて、書くスキルや、マーケティング戦略との連携なども考慮しなければならない。そう、個人でやるSNSとは違うのだ。

収益につながるアクションを見過ごしている

ビジネスとしてのソーシャルメディアなので、ビジネスメリットを追求しなければならない。

そこで考えることが「売上」。

最初は試行錯誤で始めたソーシャルメディアだが、時間が経過しても売上面でメリットが見られないのであれば意味がない。

だからといって、片手間でやってきた社員を専任者として据えるには、先ほど挙げたスキルの習得に投資しなければならない。それならば、プロに任せた方が、時間とコストの削減に繋がるかもしれない。

面白くなくなった

一時期話題となった「やらせレビュー」のような例にもあるように、ソーシャルメディア戦略では信頼性と透明性が重要だ。

ツイートを書いているのが社内の人間で、会社や製品・サービスについて本当のことを書いていると思えなければ、関心を集められず、フォローもしてくれない。

ビジネスのSNS活用では、勝手知ったる友達や、趣味・思考が似ている仲間とのコミュニケーションのように、上手く行くことばかりとは限らない。

「やりとりが楽しめなくなってきた」「退屈だ」「腹立たしい」などと顧客との対話に不満を覚えるようになったら潮時。

ソーシャルメディアで不特定多数を相手に、ビジネス前提のエンゲージへのやりがいを感じる人にバトンタッチすべきだ。

ソーシャルメディア戦略がわからない

組織に明確なソーシャルメディア戦略がなく、自分たちで戦略立てするにもどうすれば良いかわからない。

この場合も、手探りでやり続けるにはリスクが多すぎるかもしれない。1つ目の内容の繰り返しだが、ソーシャルメディア上のミスはすぐに広がるのだ。