米Facebookは4月24日(現地時間)、2015年度第1四半期決算を発表した。売上高は35億4000万ドルとなり、前年同月比で42%の増加を記録した。広告売上の73%はモバイル端末からの収入が占めている。
3月時点のデイリーアクティブ利用者は平均9億3600万人となり、そのうち平均7億9800万人がモバイル端末からアクセスを行っている。また、月間アクティブ利用者数に関しては14億4000万人に達し、その内12億5000万人がモバイル端末からアクセスしている。さらに、モバイル端末からの1日あたりの検索数は10億回を超えた。
同時に、Facebookがさまざまなアプリを保有するファミリーにへ進化していることに触れている。14億人にもわたるユーザーがFacebook中核のサービスを使用しており、8億人がWhatsAppを、7億人がGroupsを、そして6億人もの人々がMessengerを使用している。Instagramでは、月間利用者数が3億人に達し、デイリーアクティブ利用者数は2億人を超えている。
2015年第1四半期における活動は、以下の4点にまとめられる。
まずは、Facebookがコミュニティを広げ、シェアする手助けをしていることだ。特にスポーツファンにおけるコミュニティでは、6億5,000万もの人々がスポーツのページとつながりを持っている。今年のスーパーボールでは、6,500万以上の人々により、2億6,500万以上の交流が行われた。
次に挙げられるのは、動画の勢いだ。今期は、1日当たりの動画再生記録が40億回以上を初めて記録したという。Facebook傘下のアプリの功績も今期の顕著な活動の一つに挙げられる。1日平均450億以上のメッセージが送られ、ユーザーが世界中の友達に無料で電話がかけれるよう、WhatsAppでVoIP電話も開始された。
すでに世界中のモバイルVoIP電話の10%以上がMessengerで行われていることも分かっている。Instagramでは、初めて2億以上のデイリーアクティブ利用者数を記録された。ユーザーは平均して1日21分間Instagramを利用していることになる。
さらに、Internet.orgの活動により、現在9カ国、8億以上の人々が無料で基本インターネットサービスを利用することができる。今期の活動はインド、コロンビア、ガーナ、グアテマラ、そしてフィリピンにも拡大し、700万人以上の人々が初めてインターネットにつながることができた。
様々な活動を繰り広げる中で、Facebookは4つの分野に注力している。
1つ目は、モバイル移行への投資だ。アメリカでは、モバイル端末からのFacebookとInstagramの利用が5分間のうち1分以上となっていることを受け、マーケター向けの製品が導入された。その結果、マーケティング担当者はFacebookの広告マネージャアプリを用いてモバイル端末から広告キャンペーンを管理することが可能になった。また、フィーチャーフォン用のFacebookページ制作ツールが新興国において、Facebookページ普及の大きなけん引役になるとしている。
2つ目は、Facebook広告を利用する広告主数の増加だ。2014年の第2四半期では、3千万のFacebookページがビジネス用途に活用されていることが判明した。また、新たな広告主の80%はページ投稿の宣伝など、Facebook広告の基本ツールから始めている。なお、第1四半期においては、Facebook上で広告展開する企業は、200万社を超えたことが分かった。同社ではマーケティング担当者用にオンライントレーニングプログラムの提供も行っている。
3つ目は、広告の関連性をより高める製品の構築だ。広告主の中には、「カスタムオーディエンス」や「コンバージョントラッキング」などのターゲティングツールを用いる層が一定数あり、ターゲティングツールの活用と新しい広告フォーマットが広告の可能性を高めることになりそうだ。異なる広告を、異なるオーディエンスに展開するダイナミックプロダクト広告や、Facebook および Instagram上で特定製品の広告展開を可能にするカルーセル広告、マーケティング 担当者が実施したキャンペーンの効果を正確に測定するツールなどが、新しい広告フォーマットの例に挙げられる。
4つ目に挙げられるのがアドテクノロジーだ。Facebookは同社のアドテクノロジーの基盤に対し投資を行っている。3月に開催された開発者向けカンファレンス「F8」では、LiveRailの動画広告プラットフォームでは広告主が広告の在庫管理を容易に行えるようになり、また、広告主にFacebookユーザーの匿名デモグラフィック情報を提供することで、より効果の高い広告を届けることができるようになったと、報告された。