ACCESSは4月24日、米デルと、ACCESSの米国子会社であるIP Infusion、IP InfusionのMPLS(Multi Protocol Label Switching)によるネットワーク仮想化を実現する統合ネットワークOS「OcNOS(オクノス)」の販売において合意したと発表した。

同合意に基づき、デルは同社の高性能オープン・ネットワーキング・スイッチ機器にIP InfusionのOcNOSを始めとするソフトウェアを実装し、デルの全世界的なサポート体制の下で販売していく。

デルとIP Infusionは従来のMPLSネットワークへの新たなアプローチとして企業向けに、高セキュアな接続性と包括的な管理を可能とする、高効率かつ拡張性が高いMPLSベースのネットワーク仮想化ソリューションを提供する。

同統合ソリューションにより、事業者はMPLS仮想化機能を、現在市場で可能なソリューションと比較してコスト/消費電力/冷却要件/スペースを低減して自社のデータセンターやキャンパス環境に導入可能になるとしている。

OcNOSは、ネットワーク仮想化ソリューションを迅速・容易かつ低コストで導入・運用を可能とするネットワークOSであり、これにより事業者は、SDN(Software-Defined Networking)技術を導入する際に、拡大する事業ニーズに合わせて最適なソフトウェアとハードウェアを選択し、「Open Compute Project(OCP)」のコンセプトに基づいた大規模なITシステムを構築可能という。

また同OSはマルチタスクのネットワークOSであり、通信機器メーカーや通信事業者がコモディティ・ハードウェアを用いて、堅牢かつ拡張性があり冗長化したネットワーク・ソリューションを実現するために必要な実装機能を提供するとのこと。これにより、様々なシナリオを想定したネットワーク構築が可能となり、運用面での複雑性を解消するとしている。

今回の提携は、デルのオープン・ネットワーキング・イニシアティブ構想を拡充するものとのこと。

同構想の中で同社は、顧客独自のビジネス・ニーズに対応し、標準規格のネットワーク機器/ネットワーク運用システム/ネットワーク・アプリケーションの組み合わせを最適化して提供するという「オープンエコシステム」を推進しているという。

デルは、同社のフィックスド・フォーム・ファクターのイーサネット・スイッチ機器、データセンターに必要なサーバ/ストレージ/ネットワーキングを同社から提供可能とするグローバルな流通体制、企画・実装・サポートといったプレセールス/ポストセールスの段階におけるネットワークの知見を提供する。