今やっている仕事を10分で終えろといわれたら、どう答えるだろうか?――「できるわけがない」「無理」という方がほとんだろう。今回は、作業の内容に関係なく、すべての作業に対して10分のタイマーを設定することで能率が大きくアップするという「10分ルール」を紹介したい。

この10分ルールを伝えているのは、The Museの記事「クレイジーなアイディア? 生産性が飛躍的に改善する10分ルール(原題:The 10-Minute Rule: It Seems Crazy, But it Will Revolutionize Your Productivity)」だ。ルールは実にシンプル。あらゆることを10分で終わらせるというものだ。さっそく見てみよう。

タイマーを使おう

まずはタイマー。スマートフォンでもデスクトップでも良いので、必ずタイマーを利用する。時計をみてちゃんと確認しているというのでは甘い。誰もが「○○分頃にスタートしたから、あともう少しある」と言いたくなるもの。あと何分あるのかをリアルに、残酷に知らせてくれる、そして10分が経過したらオマケなしに知らせてくれるタイマーを利用する。これは鉄則だ。

次に、明らかに10分でできない作業はどうするか?

これについては、「細分化する」「ほかの人に頼む」がルールだ。細分化は、自分の作業すべてを10分単位にしていくことになる。実はこの記事も、10分のタイマー設定をして書いている。

10分で書き終えるとは思っていないので、リードと骨組みに10分、次の10分で前段を、次に後段を、最後の10分で見直しと、4つに分けて作業している。

つまり、1つの仕事を4つの10分作業でやる(=合計40分)という試みだ。このように、大きな作業については10分単位のタスクに細分しよう。

2点目の「ほかの人に頼む」は、意外と重要なポイントかもしれない。

仕事を抱え込みやすいというのであれば、なおさら作業の割り振りができるように頼み方を知っておくべきだろう。

「自分はいま◯◯をやっているんだけど、××をお願いできる?」という風に頼むと良い。あるいは、どうして××が必要なのかを説明してお願いするのもよさそうだ。

人に頼むことで良いサイクルが生まれることがある。頼み、頼まれる関係はチームワークの強化になるし、お互いの仕事の進捗をつかみやすい。上の立場にある人ならなおさら、適材適所の割り振りができるように工夫すべきだ。

さて、この10分ルールはいかがだろうか?

記事ではシャワーを浴びるにも、朝食をとるにも10分でできたという話があるが、どこまで10分ルールを適用するかはその人次第だろう。人間関係まで10分で終わってしまうのはちょっと悲しい。

実は、私のタイマーは、この段落を書き始めるときに3段階目の10分になってしまった(現在再度10分タイマーを設定している)。

目標は達成できなかったが、続けていけば「10分でどのぐらいやれるのか」という自分の能力が把握できることだろう。タイマーを使うことで仕事の集中力がアップし、スケジュールを組むときに具体的なイメージが湧きやすくなるのは間違いなさそうだ。