レッドハットは4月16日、3月から新たな会計年度(2016年度)がスタートしたことを受けて、報道陣向けに新年度の事業戦略説明会を開催した。

レッドハット 代表取締役社長 廣川裕司氏

説明会のはじめに、レッドハットの代表取締役社長 廣川裕司氏は、「2020年の東京オリンピックに向けて、2015年から5年間のITにおける変化は、これまでの10年間を上回るものになるだろう」と予想。特に、ITインフラ、IT開発手法、そしてITとビジネスおよびソーシャルの融合といった3点において、大きく変わっていくという考えを示した。

こういった状況のなかで、レッドハットではLinux製品だけではなく、ミドルウェアやクラウド、ストレージなどにおけるビジネスが加速。継続的かつ安定した事業成長を遂げ、米Red HatのFY2015の売上げは、前年度比17%増の17億9,000万ドルとなり、13年連続での売上成長を達成した。

日本国内においては、「クラウド&モバイル」、「ビッグデータ&IoT」、「データセンターの刷新」といったソリューションに引き続き注力していき、2016年度は20~25%の事業成長を目指す。

フォーカス・ソリューション

具体的には、「製品戦略」「パートナー戦略」「エンタープライズ営業戦略」「地域戦略」「サービス戦略」といった5つの事業戦略を掲げている。

パートナー戦略においては、チャネルビジネスの拡大として、リセラーを現在の500社から1000社に増やすことを目標としている。また、同社のISVパートナー約200社のうち半数となる100社において、コンテナのエコシステム導入を目指す。さらには、Embeddedプログラムを国内導入することにより、IoT分野への進出も図っているという。

パートナー戦略

エンタープライズ営業戦略

サービスビジネス戦略

廣川氏は最後に、「東京オリンピックが開催される2020年には、Red Hat Enterprise Linux、JBoss Middlewareおよびクラウド関連のテクノロジーで、OS、ミドルウェア、クラウドといった3つのジャンルにおいて金メダルを獲りたい」と今後の展望を述べた。

2020年に向けたレッドハットのビジョン