NTTデータスマートソーシングとコンカーは4月17日に、出張・経費精算に特化したBPO(ビジネスプロセスアウトソーシング)分野で業務提携することを発表した。
コンカーが提供する「Concur Travel & Expense」は、出張旅費・交際費・近接交通費などの出張・経費管理ができるクラウドサービス。「Concur Travel & Expense」の持つ経費申請事前チェック機能により、規定外の経費申請を未然に防ぐ事が可能となり、企業のガバナンス・コンプライアンスの向上が図れるだけでなく、経費精算などの事務処理に必要となる人的稼働を約60%削減することが可能だという。これらのメリットから、全世界で30,000社、日本国内においてもユニクロや三菱重工など大手企業を中心に400社以上で採用されているという。
コンカー 代表取締役社長の三村真宗氏は、「日本企業では、従業員の経費規定の理解不足から規定に反する内容を入力したり、またその内容をチェックする管理職も経費規定の理解不足やほかの業務の忙しさから十分なチェックを行わずに経理部門へ申請しているケースが多く見受けられる。その結果、経営層は経費の正当性が把握できない状況となってしまう。『Concur Travel & Expense』は経費規定チェックなどを自動的に行うことができるため、従業員も管理職も申請前にミスを減らすことができる。今までサービス導入いただいている企業では、経費精算の担当を行っていた人員の約60%の削減を実現している」と説明した。
NTTデータスマートソーシングは、国内外複数のBPO拠点において2009年からNTTデータグループの間接部門および一般企業向けに各種BPOビジネスを展開してきたという。今回の提携により、企業の出張・経費精算に関する全ての業務を、フルアウトソーシング可能なサービスとして提供できるようになった。
NTTデータ 執行役員 ビジネスソリューション事業本部長 笹田和宏氏は、「NTTデータグループは現在日本国内を除いた全世界で、約43,000人の従業員を抱えている。BPOサービスにおいては、このグローバル力を活かして、『オンサイト』『ニアショア』『オフショア』と対象事業の要件によって拠点を選択し、柔軟な対応が可能だ」と語った。
NTTデータスマートソーシング 代表取締役 和田泰之氏は、「今回の提携によって、企業の出張・経費管理に関する人件費をゼロにするサービスを目指したい。また、われわれはビッグデータ分析なども行っており、『Concur Travel & Expense』の導入からコンサルティング、業務BPO、サポートサービスまでトータルでサービス提供ができる」と語った。
今後は、「Concur Travel & Expense」の導入と、各種BPOサービスをセットにして、NTTデータスマートソーシングが提供を行っていく。提供料金については、要件によって個別見積となる。サービス開始は2015年9月の予定。
「Concur Travel & Expense」は多言語化に強みを持っており、今後日本国内でグローバル展開しているような大手企業を中心に提案していく構えだ。