大分大学と東芝は4月16日、「認知症のなりやすさ」と身体情報・生活習慣との因果関係を解明する実証研究を開始すると発表した。

同研究は今年度から3年間、1000人を対象に実施する予定で、認知症診断に用いられる脳内アミロイドβ蓄積量と認知機能検査情報の「認知症関連データ」に加えて、東芝のリストバンド型生体センサーを用いて日中の活動量、睡眠時間・発汗量、摂食状況などの「生活データ」および、体重、血圧、体温、血糖値などの「身体データ」を継続的に収集する。

従来は問診による収集がメインだった「生活データ」をリストバンド型センサーを用いて自動的に収集することで、科学的に生活パターンを捉えることが可能となる。その「生活データ」「身体データ」と「認知症関連データ」の関係性を検証し、「認知症のなりやすさ」と身体情報・生活習慣の因果関係を解明するとともに、認知症の発症予防に向けた取り組みを進めていくという。

東芝は、2020年には同研究を通じて確立した認知症予防の知見・ノウハウを活かし、ケアセンターや健康機関に向けた認知症リスクを抑制するサービスの実用化を目指すとしている。