日本オラクルは4月8日、東京国際フォーラムにて国内最大のJavaイベント「Java Day Tokyo 2015」を開催した。同イベントでは、Java開発のコアメンバーや国内のJavaエキスパートにより、Java SE、Java EEの最新動向やJavaの活用例などについて紹介された。
本記事では、その基調講演の様子についてレポートする。
Javaは今年でちょうど20周年を迎えたということもあり、Javaの生みの親として知られるジェームズ・ゴズリン氏がビデオレターで登場。「次の20年も、みなさんと一緒にJavaを発展させていきたい」と述べた。
Javaのプロダクトマネージャー シャラット・チャンダー氏は、Javaの20年間の業績を紹介したうえで、「Java SE 8」の新しい認定資格について発表した。
昨年リリースされた最新版の開発環境「JDK 8」に対し、米オラクルのバイスプレジデント ジョージ・サーブ氏は、新しい言語機能であるLambda式や、セキュリティアップデート、パフォーマンスの向上などといった特長について振り返った。
今年の後半には、マイナーアップデートとなる8u60が、来年には次バージョンのJDK 9がそれぞれリリースされる予定だ。モジュール性の追加、セキュリティ、パフォーマンスの改善が実現されるという。どちらも4月8日より、アーリーアクセス版のダウンロードが可能となっている。
また、基調講演では数多くのデモンストレーションが行われた。Pepperの開発元である仏Aldebaranのソフトウェアディレクター ローラン・レック氏は、Pepper開発用のJava SDKについて発表した。
米オラクルのシニア・バイスプレジデント キャメロン・パーディ氏は、デモンストレーションを交えながらJava EEについて紹介。次期バージョンとなるJava EE 8は、来年後半終わりごろのリリースが予定されており、パーディ氏はJavaユーザーの協力を求めた。
基調講演の最後には、日本オラクル Fusion Middleware事業統括本部 伊藤敬氏が登壇。新たなJavaの取り組みとして、Java for kids/Java for studentsといった教育活動について紹介した後、3名のゲストを招き、日本におけるJavaへの貢献状況についてのショートスピーチを行った。
楽天の技術理事 仲宗根徹也氏は、「開発者が自分たちの手で、自分たちが使う言語を良くしていくことは重要」と述べ、JCP(Java Community Process)への参加を呼びかけていた。