三菱電機は4月8日、第5世代移動通信方式(5G)基地局向けの技術検証として多素子アクティブ・フェーズド・アレイ・アンテナ(APAA)の試作機を開発したと発表した。
5Gでは急増する無線トラフィックに対応するため、周波数利用効率を高める必要がある。その実現に向けてカギとなる技術の1つと考えられているのが、多素子アンテナを用いて複数のビームを形成・多重化し、空間の利用効率を高めるマルチビームフォーミング技術である。
同試作機は、多素子アンテナを用いた4つのビームによる空間多重を実現したほか、垂直・水平方向の2次元ビーム走査が可能となっている。周波数帯は現在のセルラー移動通信の上限である3.5GHz帯を使用している。
なお、同日よりニューヨークで開催される「Brooklyn 5G Summit」においてNokia Networksと共同で同試作機を用いたマルチビームフォーミング技術のデモを実施し、4ビームの特性を確認するとしている。