Facebook傘下のInstagramは4月8日、編集ツール「フェード」と「色」の追加を発表した。「フェード」は、フィルムカメラで撮影したような古びた写真の雰囲気にでき、「色」は写真全体を特定の"色"に寄せられるようになる。
これらの機能は、写真のフィルター選択後に出てくるレンチ型アイコン「編集ツール」の新機能として提供される。これまで、Instagramでは13種類の機能が提供されてきたが、今回の2種類の新機能は初めての機能追加だという。
「色」は、黄色や青など8つの色を選択でき、撮影画像の影の部分か、ハイライト(陽)の部分に色みを寄せることができる。例として提示されている桜の写真で見ると、紫を選択した場合には締まった印象になるが、緑では春らしい雰囲気が明るくなる印象を受ける。
一方のフェードは、少し懐かしいようなフィルターが画像にかかるイメージで、0~100%でフェードのかけ具合を指定できる。
少々色味がわかりづらいが、これは12月のアップデートからの特徴で、高性能化を果たしたスマホカメラの写真の良さを活かしている |
これらの機能アップデートは、Android版が先行配信となり、iOS版は数日~数週間後に追ってアップデートされる。Instagramの広報担当者によると、これらの機能追加はユーザーの声に応えたものだという。
Instagramは、InstaMeetと呼ばれるユーザーイベントが自然発生しているが、こうしたイベントなどでInstagram側と接点を持ち、そうしたユーザーから直接声を吸い上げ、開発に活かしているのだという。先日同社が発表した「Layout」アプリや「Hyperlapse」もその一環で、パワーユーザーの「もっと簡単に、かっこ良く写真を加工したい」という要望を実現している。
今回の機能拡張で、ある程度細かい写真加工機能は揃ったというが、「表現方法は、私たちが考えている以上に色々あるので、今後も拡張をやめるわけではない」(広報担当者)としていた。Instagramは昨年12月に月間のアクティブ利用者数が全世界3億人を突破し、ニールセン調査で国内で最も増加率が高いSNSに選ばれたり、MMD研究所調べで20代の4人に1人が使っているという状況にある。
ビジュアルメディアでは6秒動画のVine(関連記事:動画アプリ「Vine」が6秒しか撮影できない理由」も好調だが、自分の"色"を「写真の加工」という簡単なステップで押し出しやすいInstagramの勢いは、まだまだとどまるところを知らないだろう。