情報処理推進機構(IPA)は、4月3日から4月9日までの7日間、JR原宿駅で開催する第44回「原宿ファッションジョイボード文化展」を公益財団法人 日本交通文化協会と共催すると発表した。ネットサービスでの不正ログインの被害を防ぐ取り組みとしてパスワード強化を訴求するポスターをJR原宿駅ホーム前の大型ボード17面に展示する。
近年ネットサービスへの不正ログインや不正送金などの被害が出ており、IPAが公開する「情報セキュリティ10大脅威2015」によれば「インターネットバンキングやクレジットカード情報の不正利用」が1位に、また「ウェブサービスへの不正ログイン」が4位にそれぞれランクイン。
一方IPAが公開する「2014年度情報セキュリティに対する意識調査報告書」によれば、不正ログイン防止に向けてのパスワードに対する意識は、10代が他の世代に比べて極端に低い傾向が見られる。
そこでIPAでは、10代を中心とした若い世代が多数訪れる原宿駅を舞台とした同文化展に出展し、これらの世代に向けてパスワードの大切さを伝えるメッセージを発信することとした。
17面あるボードのうち、タイトルボードなど2面を除く15面で具体的なメッセージを発信。メッセージは各1コマ(面)完結、高校生の男女による15シーンの恋愛ストーリー風のマンガで構成する。各シーンにおいて、パスワードは「長く」「複雑に」「使い回さない」といったパスワードを強化するメッセージを伝える内容となっている。
今回の原宿における啓発活動は7日間の文化展の展示だけに留まらず、文化展の終了の翌日から約半年間(2015年10月8日まで)、タイトルボード1面を減らした計16面が原宿駅の外側に向けて掲示する。
また、4月7日から4月20日の間、原宿竹下通りにおいてもボードで使用したマンガを描いた横断幕や垂れ幕を掲出。このほか、IPAのウェブサイト内に特設ページを開設して訴求の相乗効果を図る。