凸版印刷は3月27日、デジタルサイネージを活用し、バーチャル試着の体験や同データ・写真の提供が可能なパッケージサービスを、4月から本格的に開始すると発表した。
第1弾として、日本初のファッションをテーマにした美術館となる「神戸ファッション美術館(兵庫県神戸市)」の常設展示として、4月18日(土)から導入される予定だ。
同サービスは、専用のiPadアプリを用いて自分の写真を撮影し、着てみたい衣装を選ぶことにより、簡単に試着体験ができる「着せかえサイネージシステム」と、その体験画像をポストカードなどに出力できる「着せかえポストカードシステム」から構成する。
今回採用された神戸ファッション美術館では、同館が所蔵する18世紀の宮廷衣装や現代ファッション、諸地域の民族衣装などから、凸版印刷が10点の衣装の撮影画像を制作。「着せかえサイネージシステム」を用いて、館内設置のデジタルサイネージで試着体験を行う。
試着した画像は、画面に表示される二次元バーコードを読み取ることで、生活者自身の携帯電話やスマートフォンにデータとして保管できるだけでなく、「着せかえポストカードシステム」を用いて印刷し、持ち帰ることも可能だ。
サービスの価格は250万円(税別)で、iPad用アプリ開発とサイネージ機器・PC・プリンターなどの基本機材が提供される。
同社は今後、服飾業界のほか、博物館や美術館、イベント会場などに向け拡販し、2016年に約1億円の売上を目指す。