221回――これは、1日にスマートフォンをチェックする平均回数である。多いと思われた方もいるだろうが、今日一日を思い出してほしい。

起床してすぐ、そして通勤電車の中で何度となくパスコードを入力したはずだ。中毒のようにスマホをチェックするのを止める方法はないだろうか? The Next Webが伝授している。

スマホ中毒者は日本だけではない

冒頭の1日221回という数字は、2014年秋に英国で行なわれた調査で明らかになったものだが、遠く離れた日本でも、それほどの違いはないとみて良いだろう。

紹介するThe Next Webの記事「中毒者のようにスマホをチェックするのを止めるには?(原題:How to stop checking your phone like an addict)」では、オーストラリアを観光中、スマートフォンの画面に見入ってしまったがために、スマホを手にしたまま海に落ちてしまったという台湾人観光客の話を紹介している。

19世紀末に登場した「自動車」は、安全対策としてシートベルトが義務化されるまで半世紀以上の時間がかかった。これを踏まえた上で同記事では「スマートフォンのリスクについてはまだ解明されていない」と警告している。日本でも歩きスマホの危険性が叫ばれているが、米国ではオフィシャルに規制された地域もある。

このような危険性はもちろん、現時点でわかっている問題として、「スマートフォン依存がもたらすコミュニケーション障害(Technoference)」と、下を向いてばかりの姿勢によって首にシワがはいる「テック首(Techneck)」の2点を挙げている。

スマホ中毒がもたらすものとして、前者は精神面、後者は肉体面への影響といえる。学術界では、携帯電話の問題ある利用(Problematic Usage of Mobile Phones)の頭文字をとった"PUMP"の研究が進んでおり、薬物乱用による中毒と技術の過度な利用の間には類似性があるという調査結果もあるそうだ。

ではどのようにスマートフォンと向き合えば良いのだろうか。スマートフォンを手に取る理由は、「電話が鳴る」「通知が来る」といった、電話側が"トリガー"となるケースと、何もないのに退屈しのぎに手にする場合と大きく2つに分けられる。

前者の対策としては、多くの種類のアラート音や振動で通知してくれるアプリ、画面上にプッシュ配信されるメッセージなどを時分で管理するよう記事では提案している。

電話としての役割を考えると、電話の着信とテキストメッセージは必須だが、それ以外はオフにできるかもしれない。これを機にスマホを何につかうのか、優先順位を見直してみてはいかがだろうか?

続いては後者に対する対策だが、これにはスマートフォンの置き場所を作ることを提案している。トイレにも持ち込みがちなスマートフォンだが、あえて置き場所を作り、スマートフォンとの距離を置いてみよう。

勤務時間中はスマートフォンをバッグの中に、自宅ではテーブルの上にといったルールを決めておけば、何気なく手に取ることが減るはずだ。