ロームは3月25日、産業機器で採用が進むSiC-MOSFET駆動用AD/DCコンバータ制御IC「BD7682FJ-LB」を開発したと発表した。

同製品は、複数のディスクリート部品を組み合わせて構成していた従来のSiC-MOSFET駆動用AD/DCコンバータと比べ、ゲートドライブ回路の搭載とPWM方式と比較して低ノイズで電力の高効率化が可能な疑似共振方式の採用により、最大6%の電力効率化を実現可能とするほか、放熱用部品の削減なども実現できるとする。

また、同社では同製品のスイッチング周波数が120kHzではあるが、将来的にはさらなる高周波化も視野に入れて開発を行っていくとしている。

さらに、AC400Vに加え、AC690VのAC/DCコンバータでも動作可能な保護回路を形成しているほか、連続駆動を要求される産業機器の電源に必要とされる多彩な保護機能を搭載することによる信頼性の向上、ならびにトランスの選定自由度を挙げるための保護回路も搭載しており、あらゆる産業機器に対応できるという。

なお、同製品は2015年8月よりサンプル出荷を開始する予定としているほか、AC/DCコンバータ制御ICとSiC-MOSFETを1パッケージ化したICも今後、製品化を図っていく予定としている。

SiC-MOSFET駆動用AD/DCコンバータ制御IC「BD7682FJ-LB」