メンター・グラフィックスは3月24日、IC、パッケージ、プリント基板(PCB)の協調設計/最適化ソリューション「Xpedition Package Integrator」を発表した。
「伝統的な設計プロセスでは、IC、パッケージ、PCBの設計は分業制で各ドメインの間にバリアーがあった」と語るのは同社のSystems Design DivisionでMethodology Architectを務めるJohn Park氏。同氏によれば「分業制がとられていため、マーケット導入までが長期化するだけなく、コスト高を招いていた」という。
もちろん、ドメイン間の連携をよりスムーズにするための取り組みは各メーカーなどで進められている。しかし、チップパッケージの利用目的も多様化し、既存のツールだけで開発プロセスの改革を進めても市場の要求に十全に応えることが難しい状況がある。こうしたニーズ対するメンター・グラフィックスのソリューションが今回の「Xpedition Package Integrator」というわけだ。
同製品はEDAツールに依存しない、設計から製造までを包括的にカバーする統合プラットフォーム。独自の仮想ダイモデルコンセプトに基づきICからパッケージまでの協調設計を最適化し、最小限のソースデータから複雑なシステムのプランニング、実装、最適化を実行することができる。BGAのボールマップをプランニング/最適化できるツールや、HDL、スプレッドシート、グラフィカル回路図といったさまざまなデータの接続性を管理するマルチモードのシステムを導入し、複数ドメインにわたるピンのマッピングとシステムレベル論理検証が可能となった。
その導入メリットについてPark氏は「『Xpedition Package Integrator』を活用すればパッケージとボードのレイヤを削減することができる。全体的にスムーズなシステム設計が可能となり開発期間・コスト面で有利になる」と語った。