日立ソリューションズは3月23日、日本大学商学部が同学部内で開かれるペーパーレス会議の運用基盤として、同社の文書管理システム「活文 Contents Lifecycle Manager」(活文CLM)を導入し、2014年9月1日から稼働したと発表した。
日本大学商学部は創設100周年記念事業の一環として、新本館を2014年7月16日に竣工。同学部では、新本館の建設と合わせて整備した無線LAN環境を活用し、教授会や約30の委員会を対象に会議のペーパーレス化を決定した。
教授会とは月2回、約100名の参加者が集まって各種審議を行う会議であり、従来は100~200ページの資料を紙で配布していたため、資料の作成・配布・回収の作業負荷が膨大であり、会議資料を運用する手段の改善が課題になっていたという。
同学部は会議資料の準備作業を省力化できる点や、タブレットの操作に不慣れな人でも簡単に資料を閲覧できる点、適切な閲覧権限を付与できる点を評価し、活文CLMと資料閲覧用の端末としてiPadを採用した。
同システムは資料を管理サーバで一元管理し、会議時に公開する。会議の参加者はiPad上の専用のアプリケーションを起動するだけで、簡単に資料を閲覧できるという。また会議終了後は、秘匿性の高い資料のみを削除可能とのこと。
システムの導入後、膨大な資料の印刷時間が不要になったり、会議直前の資料の差し替えが可能になったりと、会議資料の運用において大幅な省力化とコスト削減を実現したという。
従来、会議1回あたり約1万~2万枚の資料を印刷して用意していたとすると、年間で約24万枚の会議資料を準備する作業量を削減できる試算になるとのことだ。
また、会議ごとに資料を閲覧できるメンバーを細かく設定することで、セキュリティの強化を図った。加えて、従来は会議の終了後に秘匿性の高い資料を回収していたが、紙資料を配布しないため回収漏れを防ぐことができ、情報漏洩を防止しているという。