旭化成は、FDKとの合弁会社である旭化成FDKエナジーデバイス(AFEC)にてリチウムイオンキャパシタ(LIC)事業を運営してきたが、3月19日付で合弁事業を解消することに合意したと発表した。なお、合弁事業の解消時期は6月30日を予定している。
AFECは、2011年10月に、旭化成とFDKの優位性あるLICの技術を融合し、事業開発のスピードを加速することを目的に設立され、LICの技術開発において一定の進展が見られていたという。しかしながら、さまざまな蓄電デバイスの中でLICの市場創出が想定より遅れているなどの事業環境の変化を踏まえ、両社で同事業の方向性について再検討を行った結果、今後は両社がそれぞれ独自の経営方針に基づいてLIC事業の運営をしていくことで一致し、合弁事業を解消することで合意に至った。
合弁解消に伴い、旭化成が保有するAFECの全株式をFDKに譲渡する。FDKは合弁事業を通じて得られた成果を活かしてLIC事業を継続し、エネルギーマネジメントメーカーを目指す。一方、旭化成は独自の材料技術を中心として優位性のある蓄電デバイスの開発を継続していくとともに、既に保有している蓄電材料技術とのシナジーを生かしながら、新事業の創出を進めていく方針。