アドビ システムズは、場所やデバイスを問わずビジネスの核であるドキュメント業務をより迅速に遂行する個人および法人向けの新ソリューション「Adobe Document Cloud」を発表した。発表日(3月18日)より30日以内に提供を開始予定。
「Adobe Document Cloud」は、学校や保険関連の書類の記入から複雑な企業文書ワークフローまで文書の処理を効率化し、ドキュメント業務を変革する新ソリューション。一貫したオンラインプロファイルと個人のドキュメントハブ(文書を集約する場所)を活用した統合型サービスとなっており、デスクトップ、モバイルなどのデバイスにかかわらず文書作成、確認、承認、署名およびトラックが可能となる。
その核をなすアプリケーション「Adobe Acrobat DC」は、従来のAcrobatを大幅に刷新。タッチ操作が可能なユーザーインタフェースを搭載したことにより、外出先でも文書作成を続けることを可能としたほか、紙の文書を編集可能なデジタルファイルに変換(Photoshopマジック)し、署名を得るために電子送信することにも対応した。Adobe Creative CloudおよびAdobe Marketing Cloudとの連携も可能で、Adobe Creative Cloudとは同期を実現。PDFでの作業を常に可能にし、e-sign機能を追加したことで、クリエイティブなモックアップの作成、注釈とコメント、プリプレスといった従来の用途以上の用途を拡大する。Acrobat DCはAdobe Creative Cloudのメンバーシップに含まれており、Adobe Creative Cloudのユーザーは、Acrobat DCを介してAdobe Document Cloudが利用することができる。
また、同ソリューションの発表に際して、アドビのテクノロジー&コーポレートデベロップメント シニアバイスプレジデントであるブライアン ラムキン(Bryan Lamkin)は、「個人も企業も、無駄が多く、断片化された文書の処理に多くの時間を取られています。書籍、映画、音楽といったほとんどの形式のコンテンツが電子化される中、文書とその処理プロセスは電子化に至っておらず、変革が求められています。Adobe Document Cloudは、ドキュメント業務に革命をもたらし、簡素化します」と述べている。
なお、同アプリケーションについては、サブスクリプションライセンスおよび永続ライセンスの両方で提供が行われる。「Adobe Acrobat DC」の価格は、「Acrobat Standard DC」がサブスクリプションライセンス:1,380円/月(年間契約)、永続ライセンス:新規3万4,800円、アップグレード1万8,200円。「Acrobat Pro DC」がサブスクリプションライセンス:1,580円/月(年間契約)、永続ライセンス:新規5万4,800円、アップグレード2万4,200円。Acrobatのサブスクリプションライセンスを購入すると、提供開始と同時に新製品のAcrobat DCおよびDocument Cloudの利用が可能となるということだ。