Infineon Technologiesは、ハイエンド端末/スマートウェアラブル機器向けの組込用セキュリティコントローラの新製品を発表した。同製品は、「SOLID FLASH」ベースの「SLE 97」製品ファミリの新製品であり、ハイエンド端末やスマートウェアラブル機器向けに最大1.5MBのメモリ容量を誇り、小型パッケージで提供される。

SLE 97は、ハイエンドのSIMカードや組込み用セキュア エレメントの市場に対応できる開発された製品。今回、1.5MBと1.3MBのメモリ容量のセキュリティコントローラを追加する形で、製品ファミリを拡充した。

いずれの製品も、ARM SecurCore SC300を活用し、InfineonのキャッシュおよびSOLID FLASH技術によって強化されたセキュリティチップアーキテクチャがベースとなっている。すべてのプラットフォームでは、32KB RAMや暗号コプロセッサ(対称鍵と非対称鍵の両方に対応)などの標準的な機能を利用可能。2KBの内部キャッシュを加えることで、システムのパフォーマンスが向上し、カード上の指紋照合など条件の厳しいアプリケーションにも対応する。既存のSLE 97製品の後方互換性により、最新プラットフォームへの移行も容易となり、開発コストを抑制できる。

同社は、チップスケールパッケージ(CSP)技術をハイエンドのセキュリティコントローラにも拡大し、新製品では標準的なSMD(表面実装デバイス)パッケージと比べて大幅な小型化を実現したパッケージソリューションを提供。業界最小のPCB実装面積とハイエンド セキュリティコントローラの柔軟性が1つになることで、システム設計者や機器メーカーは、スマート ウェアラブル機器などの新規市場への対応が可能となる。

InfineonのCSPソリューションのイメージ