東京都・原宿の太田記念美術館では、「江戸ッ娘 ―Kawaiiの系譜」展を開催している。開催期間は3月26日まで(月曜休館)、開場時間は10:30~17:30(入場は17:00まで)、入場料は一般700円、大高生500円、中学生以下は無料。
同展は、豪華な髪飾りやカラフルで大胆なデザインの着物、こだわりの小物や奇抜な化粧で個性を競う、浮世絵に登場する江戸の女性たちにフォーカス。幕府が庶民の贅沢な装いに対する禁令をたびたび出していたが、そうしたなかでも工夫をこらし、遊女はゴージャスに、町娘は愛らしく、武家の姫君は華やかに、あらゆる立場の女性たちがそれぞれの個性にあわせて貪欲にファッションを楽しんでいたという。
特に、当時のファッションリーダーでもあった高級遊女たちの装いは豪華かつ大胆で、放射線状に挿された簪や、紅を塗り重ねて下唇を緑色に発色させる笹色紅などに見られる独特の美意識は、現代人の目をも驚かせるものだ。
明るく大胆なファッションに身を包んだ個性的な装いが、日本のポップカルチャーを代表する"kawaii"存在として注目されているいま、kawaiiがあふれる原宿でそのルーツを浮世絵の世界に探る。