学生から社会人まで、幅広く愛用されているアイテムのひとつに「蛍光ペン」がある。引き出しを開ければ、どこで買ったのか、あるいはもらったのかも今ひとつはっきりしないような蛍光ペンが1本はあるのではないだろうか。ちなみに、「蛍光ペン」はフェルトペンのうち、半透明の蛍光性インクを用いたものを指す。多くは水性蛍光顔料インクを使用しているという。

身近にありすぎて、その存在に着目したことのない人も多い中、蛍光ペンは実は近年驚くべき進化を遂げているという。そこでおなじみ渋谷区表参道の「文房具カフェ」店長・奥泉輝さんに、蛍光ペン最新情報として、各社のお役立ち蛍光ペンを紹介してもらった。

奥泉 輝(おくいずみ あきら):文房具カフェ店長。祖父が創業した紙製品・文房具の卸売会社を兄と運営するなか、人と文房具が出会うことで創造的な何かが生まれる場所というコンセプトのもと、2012年より同店舗を展開。同年より現職

しなるペン先で辞書/参考書にぴったりフィット

ジャストフィット/ゼブラ(\100+税)

ペン先と紙の接地面積が広いので、引き終わりにインクが溜まりにくく薄い紙での裏うつりが防げるのも特徴。1本で太・細両用と使い分けが可能だ

・奥泉店長のひとこと

辞書や参考書など厚い本に蛍光ペンでマークを付ける時、その本の曲線に沿うように引いているつもりなのに線が細くなったり太くなったりと上手に引けない…という経験が誰にもあると思います。この「ジャストフィット」は、先端をやわらかくしなる素材で作ってあり、従来より線が引きやすくなるよう工夫をしています。

目に優しいやわらかなカラー展開

マイルドライナー/ゼブラ(\100+税)

ほんのり蛍光の5色と、渋いマイルドな5色、さらに和みマイルドの5色の全15色(!)。「線を引いて目立たせるだけ」という蛍光ペンの概念を大きく覆してくれそうなアイテムだ

・奥泉店長のひとこと

マイルドライナーは淡い色の蛍光ペンです。(引いた箇所を)目立たせるための蛍光ペンですが、あまり使いすぎると紙面がうるさく、目がチカチカしてしまいますよね。そこでこんな蛍光ペンはどうでしょう。従来のものより落ち着いた色合いなので、マーキングだけではなく、ノートに囲い線を引いたり、イラストの彩色などにも使えますよ。

"こすると消える"定番の便利機能

フリクションライト/パイロット(\100+税)

消しゴムで消す筆記具と異なり消しカスが出ず、鉛筆やシャープペンシルの消し跡に比べて消し残りが非常に少ないのも特長

・奥泉店長のひとこと

消せるボールペンでおなじみのフリクションシリーズには、蛍光ペンもあります。もちろん専用消しゴムでこすると消えるので、単語を覚えたらマーキングしたところを消すといった使い方ができます。

1本で2色使える省スペースペン

スポットライターVW/パイロット(\150+税)

直接ボディにインキを注入する「直液式」なので一滴までムダなく使え、インキの残量も確認できる。どことなくアメリカンなデザインも特長的だ

・奥泉店長のひとこと

1本で2度美味しい!スポットライターVWは2色の蛍光ペンを1本で使うことのできるスグレモノです。3色ボールペンみたいに、蛍光ペンも1本でさまざまな色を使えたら…そんなユーザーの声を製品化した製品ですね。筆入れのスペースには限りもあるし、あれもこれもいれたい!なんて人にオススメです。

書き損じを「窓」で防ぐデザイン

プロマークビュー/三菱UNI(\150+税)

同製品は2013年グッドデザイン賞「グッドデザインベスト100」受賞に続き、世界最大の国際デザイン賞である「 iFデザインアワード2014」も受賞している

・奥泉店長のひとこと

蛍光ペンはその機能から先端が太いのが特徴ですが、そのため線を引いている箇所が確認しづらく、思わず線を引きすぎて次の文章まで行ってしまった…ということはないでしょうか。こうした書き損じを解消するため、この蛍光ペンのペン先には透明な「窓」があいています。据え置き型のデザインもスタイリッシュですね。

いかがだっただろうか。次回はあまたある蛍光ペンの中でも「変わりダネ」を中心に紹介してみたい。