好評企画第5弾!地方でソーシャルメディアを活用するには?想いを伝えたいときに参考になるFacebookページ事例をご紹介します。

地方・ローカルのFacebookページも増えてきました。

地元密着型で地元の人気店になりたい!、全国からファンを集めたい!、とFacebookページ開設の目的は様々かと思いますが、どんな情報を発信すればいいのか……と、お悩みの方もいらっしゃるのではないでしょうか。

今回は、日本国内でFacebookを活用する企業事例をWebマーケターが解説するブログ「Facebookプロモーション国内事例集」より、ソーシャルメディアの特徴を上手く活かし、ファンを魅了する投稿をしている事例を2つご紹介します。

1:石川県/旅館  加賀の宿 宝生亭|石川県の山代温泉の温泉旅館
2:愛知県/製造  純粋菜種焙煎工房 ほうろく屋

どちらも、お客様への真摯な想い、自社商品への熱い想いを発信し、エンゲージメント率の高いFacebookページ運用を実践しています。ぜひ参考になさってください!

*本記事は「Facebookプロモーション国内事例集」からの転載です。(SMM Labにて一部編集してお届けします)

1:加賀の宿 宝生亭|石川県の山代温泉の温泉旅館

https://www.facebook.com/housyoutei

まずご紹介するのは、石川県の山代温泉にある温泉旅館、加賀の宿 宝生亭のFacebookページです。

ファン数が5,000人超えと地方旅館のなかでは多いうえ、投稿につく「いいね!」をはじめとした反応はコンスタントに100前後となっています。

Facebookページの投稿のお客様紹介欄に、「Facebookを見て決めた」という方がたびたび登場しているので、実際運用の効果があるのではないかと思います。

手書きの「お客様の声」を紹介

「よろこびの声」と題して、お客様が書いてくれた紙のアンケートを公開しています。 もちろんお客様を通して、旅館のよいところを訴求できるという効果が期待できるのですが、それ以外にもポイントがあります。

・画像投稿
お客様の声が投稿本文にテキストで打ち込まれているよりも、手書きの画像のほうが目が留まるため、読んでもらえる可能性がアップします。しかも手書きという実物をありのままに見せることができるので、信憑性も高まるのでしょうないでしょうか。

Facebookページにはお客様の顔写真とセットになったものも沢山掲載されていて、より目をひきます。笑顔写真に、思わずいいね!を押したくなりますね。

・目立つ紙
アンケートの紙自体に色がついており、しかもイラストつき。だからこそ、ニュースフィードに流れてきたときに目立つのです。

・お客様の紹介
投稿文ではお客様についての説明をしています。どういう目的で宝生亭に来たのか、どんな家族構成かなどです。特に「小さい子どもの温泉デビュー」などの内容だと、同じようなシチュエーションの人は自己投影しやすいのではないでしょうか。

また、お客様への想いが感じられる文章からは「自分を温かくむかえてくれそうな宿である」という印象を受けます。

画像を使って目を留めてもらい、自分に重ねられるような文章や共感するような文章を通して旅館の魅力を伝えることのできる投稿ですね。

観光に役立つおすすめ情報

旅行に行った先で、どこに観光にいけばいいかや、お土産をどうするかを迷うことありますよね。

そんななか、現地の人だからこその情報は役立つものです。左はおすすめのお土産。宿からどのくらいかかるのかも記載されているのが嬉しいところです。

また、右は雨の日に遊びにいける観光地の一覧。このような情報は、中々まとまっているところがなく、貴重ですよね。他にも紅葉情報やイベント情報など、今の現地の情報などを発信しており、近々行く人だけでなく、「行きたい」という気持ちを喚起するという意味では、まだ予定がない人にとってもありがたい情報なのではないでしょうか。

こだわりや想いを伝える

普段は見ることのできない厨房内での味に対するこだわりや、館内に飾られているのれんにかける想いなどを発信しています。

また、お客様のアメニティ選びの様子や、ミーティングの光景なども投稿しています。

こういった些細なシーンに、旅館側の姿勢やお客様に対する気持ちが表れますね。うわべだけの話ではないぶん、読む側は信頼感が高まったり、ファンになってしまうのではないでしょうか。日々の生活のなかにも、こういったネタはたくさんあるはず。ぜひ自分のまわりの素敵なエピソードを探してみてくださいね。

このページは、投稿のバリエーションが豊富で、見ているだけでアイデアがわいてきます。ご紹介しきれなかった投稿も沢山あるので、ぜひ直接ページを見てもらえるとよいかと思います!

2:純粋菜種焙煎工房 ほうろく屋

https://www.facebook.com/pages/純粋菜種焙煎工房-ほうろく屋/147138572117496

続いて、純粋菜種焙煎工房 ほうろく屋のFacebookページをご紹介します。

「本物」は、Facebookページでもありもままを伝えていれば、必ず応えてくれる人が出てくるのだなと実感しました。こういう素晴らしい商品を作っている企業が沢山あっても、うまく情報発信できているところは少ないんじゃないかと思います。 ファン数は1,200人ほどですが、投稿につく「いいね!」をはじめとした反応はコンスタントに100~200と大きく盛り上がっています!

さすがに「思いのまま自己表現すればいいと思います!」では、何を投稿すればわからないので、いくつかポイントをお伝えしていきます。本当は素敵な素材が沢山あるのに、うまく表現できていない方に届きますように。

歴史を語る

搾油のノウハウを持っていた先代の取り組みや、言葉が記載されています。読んでいると感動して思わず涙しそうな話が盛り込まれてます。素材や搾油へのこだわりや、目標、先代から受け継ぐ強い想いなどが伝わってくるのです。

結果(読み手の中では言語化はされていなくとも)、人や商品への信頼度は上がり、品質への期待感も持ってもらえます。また、強い感動や共感を覚えることで、書き手への親近感がわいたり、応援したくなる気持ちがわいてくるのではないでしょうか。

商品を支える「人」を紹介する

「誰が作っているのか」ということがわかると、商品への信頼感や安心感が自然と高まるものです。 このページでは、作り手自身の言葉で語られている時点で「人」が前面に出ています。ただ、それだけではなく、その商品にかかわる人も紹介しているのです。

例えば、こちらの機械を修理する職人さんについての投稿です。職人さんの技のすごさや、古いものを大切にするという姿勢が伝わってきます。やはり、こういった投稿も読んでいるうちに、信頼感がアップしていきますよね。

宣伝ではなく実際のエピソードを伝える

宣伝しようとすると、その商品の良いところだけにフォーカスした内容になりがちです。そこで、もしそういう内容になっているなと思ったら「その商品の良さを物語るエピソード」を思い出してみましょう。

こちらの投稿では、新聞配達をしているおばちゃんが菜種油を料理だけでなく、全身に使っているという話が紹介されています。自分たちで自分の商品を褒めるような言葉を並べるよりも、よっぽど説得力がありませんか。

積み重ねることが重要

ご紹介してきた投稿には、どれも書き手の想いが詰まっています。大事なことは、こういった想いの伝わる投稿を繰り返し行うことです。

何度もこれらを見てもらうことで、受け手の中で「この人は信頼できる」「この商品なら間違いない」というイメージが固まっていくのです。

素晴らしい商品を作っているのであれば、材料や作り方にも当然こだわりがあるでしょう。そして、その奥には作り手の強い想い、努力があるはずです。Facebookページといっても、結局は人と人のコミュニケーションです。商品の裏に隠れたすばらしい素材をぜひ公開してみてください!

以上、今回は「Facebookプロモーション国内事例集」より、地方のソーシャル活用事例をご紹介しました。日々のFacebookページ運用の参考になれば幸いです。

ライター紹介

柴 佳織(Kaori Shiba)

企業のFacebookページのコンサルティングから、解析・運用支援などを行う。また、Facebookマーケティングのライターや講師も務めている。

本稿は、ソーシャルメディアマーケティングラボにて掲載された記事を転載したものです。

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