アールエスコンポーネンツ(RSコンポーネンツ)は、パナソニックの近距離無線通信技術(NFC)に対応した非接触ICタグ用LSIと開発キットそれぞれ4製品の販売を開始したと発表した。今後成長が見込まれているIoT(Internet of Things)市場に不可欠な近距離無線通信ソリューションを手軽に実現できる。

NFCタグLSIは、NFCタグに必要となるRF通信インタフェース、信号制御、ホストインタフェース、不揮発性メモリ(4Kビット FeRAM)を小型表面実装パッケージに搭載している。外部アンテナを接続するだけでRF通信、シリアル通信、トンネル通信が行える。RF通信では、13.56MHz帯のJIS X 6319-4(FeliCa)とISO/IEC14443タイプBの両規格に対応しており、「MN63Y1210」は NFC ForumのType3に、また「MN63Y1208」、「MN63Y1212」、「MN63Y1213」はType3と4に準拠している。

制御方式は、MN63Y1210が同期式シリアル(最大1Mbps)とUART(最大38.4kbps)に、MN63Y1208とMN63Y1213はI2Cに対応している。また同2製品はAES暗号化でRF通信する機能を備えている。

また、上記LSIにホスト用コネクタ・アンテナを搭載したNFCタグモジュールと汎用マイコンボードがセットになったLSI用の開発キット4製品も併せて取り扱いを開始。NFC対応のモバイル機器や専用のリーダー/ライターを使ってアプリケーションのテストを行うことができ、このキットをそのまま搭載するだけで、少ない人員やリソースでNFCソリューションのプロトタイプを開発することができる。