「ストレス」と言うと、悪いイメージを思い浮かべる人がほとんどだろう。だが、ストレスがない状態はありえない。実のところ人間は、感情の起伏が一定以上に達しないと行動をとらないのだとか。
何事も上手く行っているように見える人は、ストレスを上手に活用しているケースが多い。では、あなたもどのようにして感情をコントロールすべきか。今回はForbesの記事「成功している人はどうやって冷静さを保っているのか(原題:How Successful People Stay Calm)」を紹介したい。
ストレスと上手く付き合うために
ストレスが全くないと、人間は退屈に感じたり、酷い場合には鬱に陥ることもあるという。ストレスレベルが上がり始めると、興味・関心が増すが、行き過ぎるは不安にかられ、最終的にはストレス過多でパフォーマンスが下がる。この仕組みをまずは理解した上で、記事は感情をコントロールするポイントとして、以下の8つを挙げている。
いまある状態への満足感
「足るを知る」とはよく言ったもので、自分にあるもの、今の状態に感謝することは気分が良くなることに繋がる。調査によると、23%もストレスホルモンを削減できるのだとか。
感謝の心を持って仕事をする人は気分やエネルギー、肉体的な健康状態が良いとのことだ。
自分の制御外のことについては"もし"を考えない
「もし……だったら?」
物事には様々な可能性があり、想定外のことも多い。
「会社をクビになったら」とか「取引先から断られたら」といった自らを否定する仮定はありがちだが、それに加えて「電車が遅れたら」「大雪で飛行機が欠航」といった自分がコントロールできないことなどに"取り越し苦労"をするのは時間と神経の無駄遣いだろう。
ポジティブ
ポジティブ思考というと、「いまさら?」と思うかもしれないが、やはり重要な要素だ。
私たちは、物事が上手く行っている時に「自分はポジティブ思考だ」と思うが、問題は「ネガティブになりかけた時に何ができるか」だ。大切なタイミングを忘れずに。
ネガティブを退治する
ネガティブな考えが浮かび始めたら、ちょっと落ち着いて考えてみよう。それは"事実"ではなく、"想像"だったり"考え"であることが多い。
事実であれば、それに向き合って改善する。どうしても考えがネガティブに、そして悲観的になりやすいという場合は、ぐるぐると頭の中で考えるのをやめて、それを書き出してみてはどうだろうか?
そして、信頼できる友人などに「自分はこう思うんだけど、どう思う?」と聞いてみるのも悪くない。
休息をとる
24時間365日オンの状態にいるのではなく、仕事から離れる時間を持つ。
それは、時間を決めてスマートフォンをオフにすることかもしれないし、ネットに1日アクセスしない休日をつくることかもしれない。
「いや、大事な連絡があるから……」と思うかもしれないが、周囲もあなたが会社を出ると連絡できないと分かるようになれば、深夜にメールを送ってくることが減るだろう。
同様に、睡眠時間も大切にしよう。眠ることで脳は充電されるので、日中に精一杯働いたら、夜はしっかり睡眠をとろう。次の日に再びフル充電で1日のスタートを切れるし、集中力もアップするかもしれない。
そうなれば、仕事が早く終わってプライベートに時間を割けるし、しっかり睡眠がとれるという好循環にたどり着く。カフェインを摂取する人は、眠れなくなるのでよ~く考えて摂取を。
自分の考えを客観的にみる
威張ってばかりの上司や話が長くて苦手な取引先、あるいは満員電車や渋滞……。あなただけでは変えられない状況に対して、イライラしたり落ち込むよりも別のアプローチをとるべきだ。
自分のイライラや落ち込みを客観的に見て、ストレスの源になっているものを書き出してみる。すると、思いのほか、大したことはないと思えるかもしれない。
深呼吸
ストレスレベルが高くなってきたと思ったら、仕事の合間でも数分間かけてゆっくりと深い深呼吸を。
息を吸う時、吐く時に自分の気分はどうかと考えてみよう。深呼吸なんてということなかれ、最初は1分もすると終わってしまうが、深呼吸のくせをつけるうちにフォーカスが定まってくるようになる。
記事では、まず20回、自分の気分の変化を考えながら深呼吸することを進めている。
仲間に頼る
何もかも一人でできる、あるいはやらなければと思っているかもしれない。
だが、ストレスと上手に付き合うために友達は欠かせない。極限までがんばって消耗してしまうより、友達に相談して良いし、自分を支えてくれるシステムを利用すれば良いのだ。
ストレスが軽減されるだけでなく、友情も深まり、次はあなたが友達のストレス解消に役立つように手を差し伸べていこう。